2011年5月16日
『少女たちの羅針盤』
いわゆる"ご当地もの"映画ながら、長崎俊一監督、主演成海璃子、(個人的には良いと思わなかった)『マイ・バック・ページ』の忽那汐里共演のミステリーということで仄かな期待を抱かせる『少女たちの羅針盤』は、ミステリー映画としての評価はともかく、青春時代特有のヒリヒリした切羽詰まった感覚を捉え、まずまず期待を裏切らない出来映えに収まっている。そんな中で、観るものの期待感やら、広島県福山市やら、ミステリーやら、美少女共演映画やらという、諸々の付帯状況を超えて、抜群の存在感を放ち、フレームの外へ疾走していく成海璃子が、やはり、本作でもずば抜けて素晴らしい。