2010年2月25日

『バッド・ルーテナント』

ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ヘルツォーク(『ノスフェラトゥ』(78)、『フィッツカラルド』(82))が、アベル・フェラーラの『バッド・ルーテナント』(92)を、ニコラス・ケイジ主演、舞台をニューヨークからニューオリンズに移してリメイク。リメイクされたフェラーラ監督はすっかり気分を害し、カンヌ映画祭の記者会見の席で「ニコラス・ケイジとヘルツォークは、地獄へ堕ちるがよい。」と語ったという、、、。
"自分に甘い男"を演じさせれば右に出る者がいないニコラス・ケイジが、ギャンブルとドラッグに溺れ堕ちていく刑事というハマリ役を演じ、自分の靴を調理して食べる自らの姿が収められた短篇映画について「人生の壁にぶつかっている人がこれを見て勇気づけられることを願う」とのコメントを発するなど、数々の伝説的なエピソードで知られる奇才ヘルツォーク監督の演出も楽しみな一作。
2010年2月 1日

『フローズン・リバー』

08年サンダンス映画祭でグランプリに輝き、審査員長を務めたタランティーノから「今年観た中で、最高にエキサイティングで息をのむほどすばらしい」との賛辞を贈られた話題作。コロンビア大学でポール・シュレイダーに学んだという米インディーズ映画の新しい才能コートニー・ハントが監督と脚本を務め、4年の歳月を費やして完成まで漕ぎ着けた本作は、米国が直面する社会問題を背景に、家族のために、どんな苦境も乗り越えていく二人の母親の姿を情感豊かに描いた感動作との評判。

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