OUTSIDE IN TOKYO ENGLISH
RECOMMENDATION
2010/7/16(金)
ハロルドとモード 少年は虹を渡る
70年代アメリカの伝説的な映画を上映するZIGGY FILMS 第2弾は、ハル・アシュビー、1971年の傑作『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』。主人公のハロルド青年は、恵まれた環境に生まれ育ちながらも、生きることの意味を見いだせず、死の幻想に取り憑かれ、日々自殺の夢を見て周囲を困惑させる。そんなある日、自由を謳歌して生きる79歳の老婦人モードと出会い、生まれて初めて恋を知り、生きることの喜びや悲しみに触れ、人間らしい感情を経験していく。編集マンとしてキャリアをスタートさせたアシュビーらしい、見事な映画のリズムと名撮影監督ジョン・A・アロンゾの情感溢れる美しい映像美が今なお新鮮な、永遠の青春映画である本作には、幼少期に両親の離婚、父親の自殺を経験、自らも高校時代に結婚と離婚を経験、19歳でハリウッドのユニバーサルスタジオで働き始めたという苦労人ハル・アシュビーの人生のエッセンスが凝縮されている。
2010/7/15(木)
第32回 PFF ぴあフィルムフェスティバル
1977年以来、日本の自主映画を支え、新たな才能の発掘に貢献してきたPFF。今年は、日米自主映画の巨頭、若松孝二とジョン・カサヴェテスの特集上映が組まれている。オドロオドロしいタイトルで敬遠されがちな若松作品に対する偏見を払拭する絶好の機会だ。そして、役者として活躍しながら、自主制作で撮り上げたカサヴェテスの初監督作品『アメリカの影』、我らがジャンヌ・バリバールが大好きだという女優、レニア・ゴルドーニが50年代末のニューヨークのストリートを疾走し、ミンガスのジャズが炸裂するこの名作を、未見の方は是非この機会に観てほしい。過去のPFFスカラシップ作品の一挙上映や、『川の底からこんにちは』の石井裕也監督と『イエローキッド』の真利子哲也監督による、『独立愚連隊西へ』(岡本喜八)の対談解説等、イベントも充実している。

7月15日(木)〜30(金)@東京国立近代美術館フィルムセンター
2010/7/5(月)
『ハングオーバー』
結婚式直前のバチュラーパーティーで、ラスベガスへ行った4人組が、ハメを外しすぎた挙げ句にとんでもない事態を引き起こすナイトメア・コメディの傑作。ファレリー兄弟以降、アメリカのコメディに定着した下ネタ、差別ネタ満載のお下劣スタイルでグイグイ押して来る。ヘザー・グラハムがストリッパー役でパンチの効いた存在感を示しているが、この役を脚本段階であまりにもバカらしいと思って断ってしまったというリンジー・ローハンは今になって後悔しているという。とはいえ、この作品の仕上がりを脚本段階で想像するのはかなり難しそうで、リンジーが断るのも無理もない、と思わせる程に荒唐無稽な一品。あまりに暑い日にはこういう映画で一息つくのも悪くない。
2010/6/21(月)
『闇の列車、光の旅』
中米のホンジュラスからメキシコを超えてアメリカへの越境を目指す主人公の少女が、メキシカン・マフィアの少年と列車の屋根で出会う命がけの逃避行。実際の移民やマフィアへの取材から得た実話とボーイ・ミーツ・ガールの物語の定型を見事なフィクションに再構築した、本作が初長編監督作品となる日系人キャリー・ジョージ・フクナガは、移民問題に一石を投じるとともに、生命力そのものの少女と過酷な現実を生きるしかない少年の絶望を濃密に描いた。少女の強い目と少年の遠くを見つめる視線、そして中米の鬱蒼と茂る緑がいつまでも印象に残る。

『ローラーガールズ』
公開から早一ヶ月が過ぎてしまったので、今更ではありますが、、、。ハリウッドの俳優一家に育ち、4歳でスクリーン・デヴュー、女優として華々しいキャリアを築きながらも、私生活で様々なトラブルを経験してきたサバイバー、ドリュー・バリモアの処女監督作品『ローラーガールズ』(エレン・ペイジ主演)は、バリモアらしい毒を発しながらも、なかなかフレッシュな出来映えの青春エンターテイメント。テキサスな彼らのミュージックビデオが本作のイメージソースのひとつになっているに違いない、キングス・オブ・レオンの曲から始まる冒頭からして、バリモアのカルチャー的バックグラウンドを率直に告白する骨太な作家性を感じさせる。巷で言われている”イーストウッドの後継者”というよりは、いつまでもバイオレンス&ガーリーなやんちゃ映画人で居続けてほしい。まだ未見の方は是非。

2010/6/4(金)
『春との旅』
今まで親族との付き合いを疎んで我が儘に暮らしてきた老人忠男(仲代達矢)が、ある日突然、家を捨て、疎遠にしていた親族を巡る旅に出る、小林政広版ロード・ムービー。北海道から東北・宮城へと物語の流れに沿って撮影された各地の風情が映画に生々しい潤いを与えている。忠男を支える孫娘の春(徳永えり)の独特の存在感も良いが、何と言っても、大滝修治、菅井きんの老夫婦、旅館を切り盛りするしっかりものの姉を演じる淡島千景といった日本映画史を彩ってきた素晴らしい俳優陣へのオマージュそのものであるかのような映画の佇まいが素晴らしい。”家族”を冷静な視点で見つめる『東京物語』的テーマの変奏は、孤児院で育てられたトリュフォーが、血の繋がった家族ではなく、”映画”の世界に家族を発見せざるをえなかったという、有名な映画史の一コマとも重なって見え、感動を禁じ得ない。
2010/5/31(月)
『EUフィルムデーズ2010』
日本では知られざるEUの映画作家の作品の数々をスクリーンで体験することができる数少ない機会到来。『カティンの森』に続くアンジェイ・ワイダの新作『菖蒲(しょうぶ)』、ジョナス・メカスの代表作『リトアニアへの旅の追憶』、オリヴィエラ2006年の作品、ブニュエルへのオマージュ『夜顔』ら、有名映画作家の作品にも惹かれる。

5月28日(金)〜6月20日(日)@東京国立近代美術フィルムセンター
2010/5/14(金)
『書道ガールズ』
成海璃子主演の青春映画。不況と人口流出で衰退していく”紙の街”、愛媛県四国中央市を舞台に、”書道パフォーマンス”で地域を盛り上げるべく立ち上がった高校生たちの実話の映画化。あまりにマンガ的なカット割りや映画的持続の時間とは無縁なテレビ的な全体構成と”ズームイン朝”、”24時間テレビ”などの日テレ的感性の”テレビ映画”ではあるものの、地元テレビ局が地域の面白い取り組みを吸い上げていく仕組みが見事に機能した一例としては、単なるコミックや小説の映画化企画とは一線を画する。成海璃子ら”書道ガールズ”の体当たりパフォーマンスも目新しく新鮮に写った。

2010/4/26(月)
『プレシャス』
80年代ニューヨークのハーレムを舞台に、両親から酷い虐待を受けながらも力強く現実をサバイバルしようとする16歳の少女”プレシャス”が、暗闇の中から一縷の希望の光を見出すプロセスを描く、リアル・ブラック・アメリカの物語。映画の作りはそれ程でもないが、その強烈なストーリー、”プレシャス”を演じるガボレイ・シディベと鬼畜な母親を演じるモニークのリアリティ溢れる演技、サントラのグルーヴに魂をプッシュされるパンチの効いた一作。
2010/4/9(金)
『カケラ』
「キン○マついてりゃえらいのか!」「男知らなくて何が悪い!」というポップに尖った宣伝ビジュアルが新鮮なLGBTテーマのガールズムービー『カケラ』は、桜沢エリカのコミックが原作の、弱冠27歳安藤モモ子監督のデヴュー作。園子温の『愛のむきだし』で絶賛を浴びた満島ひかりが、グダグタな関係にある”彼”と一方的に告白されて関係を迫られる”彼女”との間で揺れる女の子を大胆かつ繊細に演じる。海外映画祭での評判も上々で、出来映えがとても気になる一作。
2010/2/25(木)
『バッド・ルーテナント』
ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才ヘルツォーク(『ノスフェラトゥ』(78)、『フィッツカラルド』(82))が、アベル・フェラーラの『バッド・ルーテナント』(92)を、ニコラス・ケイジ主演、舞台をニューヨークからニューオリンズに移してリメイク。リメイクされたフェラーラ監督はすっかり気分を害し、カンヌ映画祭の記者会見の席で「ニコラス・ケイジとヘルツォークは、地獄へ堕ちるがよい。」と語ったという、、、。
”自分に甘い男”を演じさせれば右に出る者がいないニコラス・ケイジが、ギャンブルとドラッグに溺れ堕ちていく刑事というハマリ役を演じ、自分の靴を調理して食べる自らの姿が収められた短篇映画について「人生の壁にぶつかっている人がこれを見て勇気づけられることを願う」とのコメントを発するなど、数々の伝説的なエピソードで知られる奇才ヘルツォーク監督の演出も楽しみな一作。
2010/2/1(月)
『フローズン・リバー』
08年サンダンス映画祭でグランプリに輝き、審査員長を務めたタランティーノから「今年観た中で、最高にエキサイティングで息をのむほどすばらしい」との賛辞を贈られた話題作。コロンビア大学でポール・シュレイダーに学んだという米インディーズ映画の新しい才能コートニー・ハントが監督と脚本を務め、4年の歳月を費やして完成まで漕ぎ着けた本作は、米国が直面する社会問題を背景に、家族のために、どんな苦境も乗り越えていく二人の母親の姿を情感豊かに描いた感動作との評判。
2010/1/14(木)
『かいじゅうたちのいるところ』
鬼才スパイク・ジョーンズの新作は、同名絵本の実写映画化。奇想天外な想像力の持ち主だけに、一体どんなことになっているのか?とても気になる作品。サウンドトラックに、ヤー・ヤー・ヤーズのカリスマお姉さまカレン・オーが参加していることも好き者を刺激。音楽倒れ、見かけ倒れ、キッズネタ倒れのお洒落映画に終わっていない事を祈る!
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
全世界で2100万部を売上げる、北欧発の傑作ミステリー小説の映画化。ストックホルムの孤島を舞台に、未解決事件の謎を追う緊迫のサスペンス。経済スキャンダルを巡る社会派要素もバランス良く盛り込まれた大人のエンターテイメントとの評判。原作者スティーグ・ラーソンは、20年間グラフィック・デザイナーとしてキャリアを積んだ後に、反ファシズムの政治雑誌の編集に携わり、2002年から<ミレニアム・シリーズ>の執筆に取りかかったという。ラーソンは、2005年にベストセラーとなった本作の大成功を目にすることなく、2004年、享年50歳で死去している。
2010/1/7(木)
『(500)日のサマー』
全米注目のライターコンビ(スコット・ノイスタッター&マイケル・H・ウェバー)が脚本を手掛け、『JUNO/ジュノ』で知られるエリック・スティールバーグが撮影、ミュージッククリップで映像センスを発揮してきたマーク・ウェブが監督、新鮮さ溢れる80年代生まれの二人の個性派俳優ズーイー・デシャネル&ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演のビター&スウィートなラブーストーリー。アトム・エゴヤン映画で知られるマイケル・ダナの音楽と80年代のエバーグリーンなバンド、ザ・スミスの名曲が映画を彩る、アメリカン・ニュー・ブリード感満載の注目コメディ。
2009/12/28(月)
『カティンの森』
齢80歳を超えたポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ(『灰とダイヤモンド』)の最新作。1939年、ドイツヒトラーとソ連スターリンの密約によって、ポーランドはドイツ、ソ連に相次いで侵略される。そのソ連の捕虜になった15,000人のポーランド将校が、1940年を境に行方不明になり、3年後の「カティンの森」で数千人の遺体が発見された。ドイツはソ連の犯行とし、ソ連はドイツの仕業であると主張し、お互いに罪を否定した。戦後、ソ連の衛星国となったポーランドでは、「カティンの森」について語ることは固く禁じられることになる。ソ連の捕虜になった15,000人のポーランド将校の身に一体何が起きたのか?映画は、実際に遺された日記や手紙をもとに、事件の真実に迫る。巨匠ワイダ渾身の一作。
『大雷蔵祭』
日本映画黄金期の映画スター市川雷蔵の出演作品を一挙100本上映という史上最大の市川雷蔵祭が大開催中。雷蔵にあまり馴染みのない若い人には、スタイリッシュな映像美が今なお新鮮な三隅研次監督作品がおすすめ。
2009年12月12日〜2010年2月26日
『女優・高峰秀子』
『大雷蔵祭』に負けず劣らず、日本映画の名作目白押しの大女優高峰秀子特集上映。正月になると何故か名作映画が見たくなる。成瀬巳喜男、木下恵介の作品がまとめて見れる嬉しさも。それにしてもこの公式サイト、もう少し何とかならないのでしょうか?
2009年12月19日〜2010年2月5日(12月29日〜1月3日は休館)
2009/12/21(月)
『誰がため』
1941年、ナチス・ドイツ占領下のフランスで、、、と始まり、やりたい放題暴れまくったのは、タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』だが、こちら『誰がために』は、1944年、ナチス・ドイツ占領下のデンマークに実在した2人の若きレジスタンスの生き様を実話に基づいて描いた衝撃作。本国デンマークでは国民の8人に1人が見るという驚異的大ヒットを記録、黒沢清も「紛れもない傑作」と断言!
2009/12/16(水)
『インフォーマント!』
ソダーバーグの新作『インフォーマント!』は、マット・デイモンが<企業内部告発者/インフォーマント>を、体重を15kg増やした成りきり演技でシリアス&コミカルに演じる実話に基づいたブラック・コメディ。仕事で窮地に追い込まれた事から、自分を守る為につき始めたウソが、雪だるま式に次から次へと発展していき、FBIや法務省まで騙すことに、、、。企業の内部告発というディープなテーマを扱いながら、マット・デイモン演じるインフォーマントのアクロバティックな”嘘”の嵐が思わず笑いを誘う、知的エンターテイメント。その痛快なブラック・ユーモアの背後に見え隠れする、ソダーバーグが『セックスと嘘とビデオテープ』以来継続している社会全体に蔓延する証拠映像信仰への批判と企業を中心とした資本主義社会への疑念が映画に厚みを与えている。
2009/12/9(水)
『倫敦から来た男』
ジャームッシュやガス・ヴァン・サントがリスペクトするハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督の新作『倫敦から来た男』が12月12日にいよいよ公開。これに伴い、シアター・イメージフォーラムにてトークショーが開催される。

“映像美を語る”
12月17日(木)19:00の回 上映前
若木信吾(写真家)×立川直樹(プロデューサー/ディレクター)

“監督タル・ベーラを語る”
12月19日(土)13:30の回 上映後
田中千世子(映画評論家・映画監督)×市山尚三(映画プロデューサー)

“文豪ジョルジュ・シムノンを語る”
12月25日(金)19:00の回 上映前
堀江敏幸(作家)×長島良三(原作翻訳者)

2009/11/18(水)
第10回東京フィルメックス
OUTSIDE IN TOKYO が独断と偏見でおすすめするのは、ズバリ以下の3本!
『ヴィサージュ』ツァイ・ミンリャン
『カルメル』アモス・ギタイ
『ニンフ』ペンエーグ・ラッタナルアーン
そして、「ニッポン・モダン1930 〜もう一つの映画黄金期〜」と題される特集上映では、溝口健二の最高傑作とも言われる『残菊物語』が東劇の大スクリーンで上映される。3年前の没後50年特集上映『溝口健二の映画』の時に見逃した人は是非この機会に!

11月21日(土)〜29日(日)@有楽町朝日ホール、東劇、シネカノン有楽町1丁目
2009/11/6(金)
『スペル』
ほんの些細な不親切から恐ろしい体験に巻き込まれるヒロインの恐怖の3日間を描くサスペンス・スリラー。エゴヤンの『秘密のかけら』が印象に残るアリソン・ローマンは、『エクソシスト』の女優リンダ・ブレアを彷彿させるどちらかといえば”非美人系”、体当たり演技でヒロインを演じ新境地を開拓した。ホラー映画が苦手な人にも”オモシロコワい”と大評判のサム・ライミの新作。
『谷中暮色』
蓮實重彦が「東京の街がなお魅力的な被写体たりうることを実証してみせた貴重な作品」と断言する本作が、午前11時からのモーニングショー公開だけで良いのか!と不満なのは私のような夜型人間だけ?製作から配給宣伝までを自らおこなうという「オルタナティブ・シネマ」(Node of Cinema)の闘いは始まったばかりだ。

2009/10/16(金)
TIFF 東京国際映画祭
第22回を迎える東京国際映画祭が今年も開催される。OUTSIDE IN TOKYO が独断と偏見でおすすめするのは、ズバリ以下の3本!
コンペティション部門:『ボリビア南方の地区にて』J・C・ヴァルディヴィア
アジアの風部門:『時の彼方へ』エリア・スレイマン
WORLD CINEMA 部門:『シングル・マン』トム・フォード
サム・ライミの『スペル』、カウフマンの『脳内ニューヨーク』、リベットの『小さな山のまわりで』、トルナトーレの『バーリア』は、劇場公開を待てば良いがこの3作品は劇場公開が危ういので、見逃すと後悔しそう。その他でもスコリモフスキの60年代の4作品や『イスラエル映画史』(第1部、第2部)などもそそられるが、時間が、、、圧倒的に足りない!

10月17日(土)〜25日(日) @六本木ヒルズ
2009/10/2(金)
『ボヴァリー夫人』
ジャン・ルノワール、ヴィンセント・ミネリ、クロード・シャブロル、マノエル・ド・オリヴェイラといった世界の巨匠が映画化した、フランス文学の至宝ギュスターフ・フローベールの『ボヴァリー夫人』がロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ(『エルミタージュ幻想』、『太陽』、『チェチェンへ アレクサンドラの旅』)によって映画化されたのは1989年の話。完成から20年を経た今、オリジナルの167分を128分に監督自らが再編集した2009年版『ボヴァリー夫人』が公開される。悲劇の主人公エマが纏うディオールの衣装にも注目。
2009/9/25(金)
『空気人形』
”心”を持ってしまった人形を、韓国の人気実力派女優ペ・ドゥナが驚くべき繊細さで演じる。リー・ピンビンの秀逸なキャメラワークと種田陽平、金子宙生の美術を見事な映像表現にまとめあげ、東京という都市の”空虚”を”空気人形”を狂言回しに炙り出す是枝監督の手腕が見事。

9月26日(土)、シネマライズ、新宿バルト9ほか 全国順次ロードショー


© 2009業田良家/小学館/『空気人形』製作委員会
写真/瀧本幹也
2009/8/18(火)
『3時10分、決断のとき』
ラッセル・クロウが悪名高い強盗団のボスを演じ、クリスチャン・ベールが生活に苦しむ足が不自由な牧場主を演じる。ついに保安官に捕まったギャングのボスが裁判所のあるユマに護送されることになり、借金苦からその護送役を買って出る牧場主のベールだが、それはあまりにも危険な仕事だった。父の危機を察知して息子が応援に駆けつけるのだが、、、『ジャッキー・ブラウン』原作のエルモア・レナードらしい男泣かせなストーリーに、映画を見る前から早くも涙腺が緩む。『許されざる者』以来、最高の西部劇と評される本作の出来映えやいかに?
2009/8/4(火)
『湖のほとりで』
ノルウェーの”ミステリーの女王”カリン・フォッスムの小説の映画化、イタリアのアカデミー賞といわれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞史上最多の10部門を独占、大ヒットを記録したミステリー/ヒューマン・ドラマ。アンドレア・モライヨーリ監督は、現代イタリアを代表する映画作家ナンニ・モレッティの助監督として現場の経験を積んだ本格派。俳優陣も今のイタリア映画界を代表する顔ぶれが並ぶ。その中にはスパイク・リー『セントアンナの奇跡』でファシストの父親役を演じたオメロ・アンヨヌッティの顔も。この夏の見逃せない一作。
『サマーウォーズ』
アニメ版『時をかける少女』の細田守監督最新作。『映画芸術』誌上で、監督が「夏は暑いからあんまり難しいことは考えられない。だからスカッとした映画を目指した」と語っていて、思わず納得。日頃、アニメには親しみが薄い”大人”なあなたも、束の間の夏休み気分に浸ってみては。
2009/7/13(月)
『扉をたたく人』
愛する妻に先立たれて以来、心を閉ざし、孤独に生きてきた初老の大学教授が、出張先のニューヨークで、シリア出身の移民青年との交流をきっかけに再び生きる意味を見出していく感動作。主演のリチャード・ジェンキンスは、俳優生活40年の名脇役として知られるが、監督、脚本を手掛けたトム・マッカーシーは、自身が『父親たちの星条旗』など多くの出演作を持つ俳優でもあり、俳優として長年リスペクトしてきたジェンキンスのためにこの役柄を書き上げたという。舞台となったニューヨークも魅力的に描かれ、映画の影のテーマ、移民の人権問題にも深く切り込み、アムネスティの映画コレクションにも指定されている、見所満載の大人のための映画。
2009/6/19(金)
『ディア・ドクター』
『ゆれる』の西川美和、長編第三作目の作品。僻地における終末医療という難しい問題、人の職業/生業のウソとホントにまつわる深い洞察、”多忙を極める芸人の中の芸人”笑福亭鶴瓶を主役のドクター役に抜擢するという選択、監督の二重三重の挑戦的な姿勢が伝わって来る力作。瑛太、余貴美子、香川照之、笹野高史といった芸達者たちが監督の挑戦を好サポート、八千草薫と井川遥のシーンは、往年の日本映画の(敢えて誰とは言わないが)名監督のシーンを想わせる。

© 2009『Dear Doctor』製作委員会
2009/6/8(月)
『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』
ジョシュ・ハートネット、木村拓哉、イ・ビョンホン共演という謎なキャスティンながらも、現在『ノルウェイの森』の製作が伝えられる、『青いパパイヤの香り』『シクロ』『夏至』のトラン・アン・ユン監督の新作ならば見ない訳には行かないのでは?という微妙な義務感に駆られる作品。
2009/5/18(月)
『消されたヘッドライン』
マット・デイモンの「ボーン」シリーズの脚本で知られ、『フィクサー』『デュプリシティ』では演出も手掛けるようになったトニー・ギルロイが脚本に参加。スピルバーグの『ミュンヘン』をインスパイアした『ブラック・セプテンバー』でアカデミー・ドキュメンタリー映画賞を受賞、『ラスト・キング・オブ・スコットランド』でも高い評価を受けたケヴィン・マクドナルドが監督を務める。ハリウッドの”問題児”ラッセル・クロウが演じるジャーナリスト像も楽しみのひとつ。
『インスタント沼』
『亀は意外と早く泳ぐ』『図鑑に載っていない虫』の三木聡監督・脚本の新作。細か過ぎる演出が冴え渡り、独自の進化を遂げる日本製携帯電話を思わせる出来の良さ。風間杜夫があり得ない風体の父親を演じさせられ、いつも髪の毛が寝ている印象の加瀬亮の頭はモヒカンリーゼントに。形から入るキャラクター設計は、変だけどわかりやすい。麻生久美子の弾けっぷりも見事な傑作コメディ。

2009/5/13(水)
『感傷的な運命』
ゴダールの『愛の世紀』に先立つ事1年、同じテーマを描いたアサイヤス監督2000年公開の傑作。現在公開中の『夏時間の庭』へとストレートに繋がる”現代性”が、20世紀初頭のリモージュを舞台に文芸大作の形を借りて描かれる。シャルル・ベルリング、エマニュエル・ベアール、イザベル・ユペールら俳優陣が秀逸、ミア・ハンセン=ラブの美しさには一目惚れ必至。

2009/4/28(火)
『グラン・トリノ』
『チェンジリング』の大ヒットが記憶に新しいイーストウッドの新作が早くも登場。本人の監督・主演作は『ミリオンダラー・ベイビー』以来4年ぶりとなる。前作とは打って変わって、主役の本人以外は地味目なキャストが周囲を固めるが、そんな時こそ要注意なのがイーストウッド作品。『父親たちの星条旗』のあの地味なキャスティングにも関わらず、あの出来映え。もちろん今作も見逃せない!
『ベルサイユの子』
ギョーム・ドゥパルデューの遺作であり、”愛”をテーマにした社会性豊かな映画でもある本作は、リモザンの『NOVO』やゴダールの『愛の世紀』『アワーミュージック』といった21世紀の傑作映画群の撮影を手掛けたジュリアン・イルシュの自然光を利用した素晴らしい撮影とピエール・ショレール監督の挑戦的なストーリーテリングが相俟って、魅力溢れる傑作に仕上がっている。

© Les Films Pelléas 2008
『四川のうた』
四川省の成都、50年の歴史を持つ巨大国営工場が舞台。ジャ・ジャンクー監督は、そこで家族と共に暮らし、工場が“故郷”である労働者たちの日常のエピソードを撮りながら、ドキュメンタリーとフィクションを織り交ぜ、偶然にも、世界的に報道された四川大地震前に作られた美しい瞑想のような作品となっている。

2009/4/6(月)
『フロスト × ニクソン』
1977年、全米4500万人が目撃した伝説のTVインタヴューの映画化。コメディアン出身のセレブなテレビ司会者デビッド・フロストとウォーターゲート事件の汚名にまみれてホワイトハウスを去ったリチャード・ニクソンの熾烈なトークバトルを、ダイナミックに描き上げた知的エンターテイメント。『クイーン』のブレア首相役が記憶に新しいマイケル・シーンがフロストを演じ、ニクソンを演じたフランク・ランジェラは、本作でアカデミー主演男優賞にノミネートされた。脚本は、『クイーン』『ラスト・キング・オブ・スコットランド』『ブーリン家の姉妹』のピーター・モーガン!
2009/3/30(月)
『ウォッチメン』
ケネディ大統領暗殺、ベトナム戦争といった歴史的な事件の陰で現実に介在する”ウォッチメン”と呼ばれるものたちがいた、という仮定に基づいたパラレルワールドがミステリアスに展開する本作の原作は、単なるフィクションに留まらない”哲学”を描いた大人向けのグラフィック・ノヴェルとして『ダークナイト』と並びアメリカでは高い評価を獲得している。映画化困難といわれてきたその原作を『300(スリーハンドレッド)』のヴィジュアリスト、ザック・スナイダーが、その難解かつ壮大な世界観の映像化に見事に成功したといわれる話題作。

Photo: Clay Enos
© 2008 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved. TM & © DC Comics.
2009/3/19(木)
『ダウト あるカトリック学校で』
カトリック学校を舞台に、疑いをかけられた神父と真実を暴こうとする厳格なシスターの対立がサスペンスフルに展開するドラマ。名作『月の輝く夜に』の脚本家、ジョン・パトリック・シャンリィがブロードウェイで大絶賛を浴び、トニー賞、ピューリッツァー賞のダブル受賞を果たした戯曲を自らの手で映画化。またもやアカデミー主演女優賞にノミネートされた主演のメリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの名演技対決や、名撮影監督ロジャー・ディーキンスの仕事ぶりなど見所満載。現代アメリカ映画界の粋を集めた本作の出来映えは果たして如何に?
2009/3/9(月)
ファティ・アキン監督特集 『太陽に恋して』『愛より強く』
『そして、私たちは愛に帰る』が好評のファティ・アキン監督の旧作がそれぞれ1週間限定で公開中。『愛より強く』は、2004年ベルリン映画祭で、ファスビンダー以来、18年振りに映画祭の母国ドイツに金獅子賞をもたらした傑作。この機会にぜひスクリーンで観ておきたい。

3/7(土)〜3/13(金)『太陽に恋して』
3/14(土)〜3/20(金)『愛より強く』
ともに、シアターN渋谷にて
『愛より強く』ファティ・アキン
2009/2/23(月)
『罪とか罰とか』
『映画嫌い』な演劇界の鬼才、ケラリーノ・サンドロヴィッチの新作は、売れないアイドル(成海璃子)が”一日警察署長”に就任、難事件の解決に乗り出すという、奇想天外なストーリーとブラックな笑い満載の傑作コメディ。椎名林檎も絶賛。

2月28日(土)、シネマライズ、テアトル新宿ほか全国ロードショー
配給:東京テアトル
©「罪とか罰とか」製作委員会
2009/2/2(月)
『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』
カトリーヌ・ドヌーブとフランソワーズ・ドルレアックの美人姉妹とミッシェル・ルグランの音楽、一世を風靡したファッション、アメリカのミュージカル映画に憧れたジャック・ドゥミの斬新なフレンチ・ミュージカル、60年代フランス映画の最高傑作が今デジタルリマスターでスクリーンに蘇る。
2009/1/19(月)
『我が至上の愛 アストレとセラドン』
御年88歳の巨匠ロメールが本作を最後に引退を宣言。前々作『グレースと公爵』では革命に湧く18世紀パリを描いたが、本作は更に1300年程さかのぼり、5世紀(!)フランスの愛と官能を描く。5世紀と言われても何一つ連想出来ないが、これが最後と言わずに、どこまでもさかのぼり続けてほしい!
2009/1/13(火)
『サーチャーズ2.0』
ジャームッシュと並ぶ、英米の元祖インディーズの雄、アレックス・コックス5年振りの新作は、なんとジョン・フォードの名作「捜索者(The Searches)」のロケ地“モニュメント・バレー”から発せられた“イラク戦争”への異議申し立てだった!
年末年始
『懺悔』
グルジアの巨匠テンギズ・アブラゼ監督の遺作。ペレストロイカの象徴となった、ソ連崩壊前夜に作られた伝説的な映画。25年の歳月を経て、ついに日本公開!
『永遠のこどもたち』
『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロがプロデュース。スペイン=メキシコ合作らしく、シュールリアリズムの伝統を踏まえながら親子の愛を描いた”ダークファンタジー”の注目作。
『そして、私たちは愛に帰る』
トルコ系ドイツ人の若き俊英が、移民問題等を背景に複雑な親子の姿を描いた感動作。ヘルツォーク作品の撮影を努めたクラウスマンが捉えたイスタンブールの魅力的な町並みも必見!
『英国王給仕人に乾杯!』
チェコ・ヌーヴァルヴァーグの巨匠イジー・メンツェル、『10ミニッツ・オールダー』以来の新作。チェコ20世紀現代史を愛と笑いで描き、巨匠メンツェルの最高傑作との呼び声も高い。
『アンダーカヴァー』
緻密な映画作りと寡作で知られるジェームズ・グレイ監督の新作。ホアキン・フェニックスとマーク・ウォールバーグを主演に迎え、NY市警とマフィアの死闘を描く重厚な犯罪ドラマ。

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『アラビアのロレンス』
イギリスの巨匠デヴィッド・リーン生誕100周年記念。名作中の名作を巨大スクリーンで体験するチャンス!50年前の超大作ながら、今なおリアルな政治ドラマとして堪能できる傑作。
『その男ヴァン・ダム』
ピークを過ぎたアクション・スター、J・C・ヴァン・ダムが捨て身でセルフ・パロディを演じる。『狼たちの午後』へのオマージュが、可笑しくも哀しい佳作。サントラの発売を請う!
2008/12/22(月)
『マルセイユの決着(おとしまえ)』
フランス人小説家ジョゼ・ジョバンニ原作の映画化『ギャング』(ジャン・ピエール・メルヴィル監督1966年)をアラン・コルノー監督が、ダニエル・オートゥイユ、モニカ・ベルッチ、ジャック・デュトロン、ニコラ・デュヴォシェルという最高のキャスティングで完全リメイク。愛すべき<フレンチ・フィルム・ノワール>の新作。
2008/12/15(月)
『エグザイル/絆』
香港映画最後の巨匠、ジョニー・トー監督の最高傑作との呼び声も高い、中国返還直前のマカオを舞台にした犯罪ドラマ。ジョニー・トー監督は、次回作ジャン=ピエール・メルヴィル『仁義』のリメイク(オーランド・ブルーム主演)でハリウッド進出を果たす。
『ブロークン・イングリッシュ』
世界中のシネフィルの心を揺さぶった、米インディーズ映画の父、ジョン・カサヴェテス。その娘、ゾーイ・カサヴェテスの監督作品というだけで無条件に応援したくなるという人々が世界中に続出したに違いない、そんな周囲の期待にも見事に応える、堂々たる長編映画第一作。セレブ友達コネクションが豊富そうなメルヴィル・プポーがここにも登場、映画に華やぎを添える。
2008/12/8(月)
特集 ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2008
第二部:2008年12月9日(火)〜12月13日(土)@アテネ・フランセ文化センター
映画を見る目を鍛える、ストローブ=ユイレのレトロスペクティブ。ダニエル・ユイレの訃報に接し、ペドロ・コスタが『リベラシオン』紙に寄せた、並外れて明るい追悼文を想い出しつつ。(『コロッサル・ユース』劇場用パンフレットに収蔵)
『バンク・ジョブ』
1971年のロンドン、英国王室を震撼させる、実際に起きた“大事件”を映画化したクライム・サスペンス。この素材で映画が面白くなければ、監督(ロジャー・ドナルドソン)の立つ瀬がない!

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2008/12/1(月)
ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督特集
〜ブラジル映画の奇跡〜
2008年12月6日(土)@アテネ・フランセ文化センター
イタリアのネオレアリズモ、フランスのヌーベルヴァーグの影響を受けた、ブラジルの映画運動<シネマ・ノーヴォ>の中心的な映画作家、ジョアキン・ペドロ・デ・アンドラーデ監督の代表作『マクナイーマ』をスクリーンで観るチャンス到来!
『BOY A』
『大いなる陰謀』でロバート・レッドフォードと丁々発止のダイアローグを展開してみせたアンドリュー・ガーフィールドが、刑務所に入っていた過去を隠しながら、新しい生活をスタートさせる、苦悩に満ちた青年を演じる。監督ジョン・クローリーと脚本マーク・オロウは、共にアイルランド出身、全編、北イングランドのマンチェスターで5週間で撮影されたというブリティッシュ・インディーズの注目作。
2008/11/25(火)
第13回 カイエ・デュ・シネマ週間
2008年11月15日(土)〜11月30日(日)
女優のサンドリーヌ・ボネールが、初監督となるドキュメンタリー映画の先行上映にあわせて来日!
『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』
ベン・スティラーが、監督・製作・脚本を手掛け、ジャック・ブラックと共演、ハリウッドの史上最低コンビが黒い爆笑の嵐を炸裂!と思いきや、最も派手に一座の笑いをかっさらったのは、ロバート・ダウニー・Jr.だった!デヴィッド・リンチ『マルホランド・ドライブ』のニヒルなサングラス男優ジャスティン・セローが、スティラーと共同で脚本を執筆。ハリウッドの“笑い”は、地下水脈でマルホランド・ドライブの“狂気”に通じている。

Photo: Merie Weismiller W
2008/11/17(月)
第13回 カイエ・デュ・シネマ週間
2008年11月15日(土)〜11月30日(日)
女優のサンドリーヌ・ボネールが、初監督となるドキュメンタリー映画の先行上映にあわせて来日!
『ブラインドネス』
ブラジルの鬼才フェルナンド・メイレレス監督(『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』)の新作は、ジュリアン・ムーア、伊勢谷友介、木村佳乃、ガエル・ガルシア・ベルナルといった国際的なキャストによるパニック・サスペンス。アトム・エゴヤン監督『エキゾチカ』で独特な存在感を示した男優ドン・マッケラーが、脚本を書いている。
『ブロークン』
元ファッション・フォトグラファー、ショーン・エリス(『フローズン・タイム』)の新作は、“鏡”をテーマにしたスタイリッシュなサスペンス・スリラー。エリック・ロメールの『夏物語』で、ミュージシャン志望の繊細な若者を地のままに演じたメルヴィル・プポーが、順調にキャリアを伸ばしている姿が見れるのも嬉しい。
2008/11/10(月)
特集 ストローブ=ユイレの軌跡 1962-2008
第一部:2008年11月4日(火)〜11月22日(土)@アテネ・フランセ文化センター
映画を見る目を鍛える、ストローブ=ユイレのレトロスペクティブ。
『ブーリン家の姉妹』
スティーブン・フリアーズ監督の『クイーン』や『ラスト・キング・オブ・スコットランド』の俊英ピーター・モーガンが脚本を手がけた注目作。ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンセンがコスチューム・プレイで競演。

© 2008 Columbia Pictures Industries, Inc. and Universal City Studios
『その土曜日、7時58分』
84才の巨匠シドニー・ルメットの新作は“メロドラマ”。救いのない物語展開に観る者を暗澹たる気分にさせつつも、狡猾な映画的仕掛けに満ちた時間旅行を体験させてくれる希有な一品。
※観る前に、原題(Before the Devil Knows You're Dead)の意味を知ってから観る事をお薦めします。

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