『ルールを曲げろ』ベーナム・ベーザディ

上原輝樹
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海外公演のチャンスを掴んだアマチュア劇団が直面する現代イランの社会的障壁(本作における最大の障壁は親だったりする)を描く会話劇。長回しの演技を捉えるキャメラの緊張感、さらりと演奏されるギター音楽や劇団音響担当のサンプリングの趣味が良かったりもするが、『アルゴ』のようにとは言わないものの、突破してほしいところを突破出来ない、そうした閉塞状況にある"現実"に映画自体も負けて行く。現実のリアリティは確かにそうかもしれないが、"映画"もそのようなものでなければならないだろうか?全体的にこじんまりしていて、このままではアスガー・ファルハディのミニュチュア版という印象が拭えない。

TIFF2013【コンペティション】
『ルールを曲げろ』(Bending the Rules / GHAEDEYE TASADOF)ベーナム・ベーザディ
@渋谷KINOHAUS(内覧試写)
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