第12回東京フィルメックス【特集上映『相米慎二のすべて -1980-2001全作品上映-』】



コンペティション  2011.11.10 update

特別招待作品  2011.11.10 update



第12回東京フィルメックス
11月19日(土)〜27日(日)@有楽町朝日ホール
公式サイト http://filmex.net/2011/
上映スケジュール
上映プログラム
【特集上映『相米慎二のすべて -1980-2001全作品上映-』】

© 1980 東宝
『翔んだカップル』
1980/121分 
出演:鶴見辰吾、薬師丸ひろ子、尾美としのり
 

柳沢きみおの人気漫画を原作に、手違いから一軒家で同居することになった高校生の男女の日々を描き、思春期の苦悩と歓喜を見事に活写した相米の監督デビュー作品。長回しやロングショット等、相米演出に特徴的だといわれるいくつかの手法が、この作品においてもすでに多用されている。

11/21 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[鶴見辰吾]
© 1981 角川映画
『セーラー服と機関銃』
1981/112分
出演:薬師丸ひろ子、渡瀬恒彦、風祭ゆき
 

『翔んだカップル』の薬師丸ひろ子を再び主演に迎え、やくざの親分を襲名することになったセーラー服姿の女子高校生を描き、国内で大ヒットを記録した作品。いわゆる「アイドル映画」として製作された作品だが、その枠組みを拡張するような相米独特の演出スタイルも多いに注目された。

11/21 15:30
※上映終了後、トークイベント予定
© 1983 キティフィルム
『ションベン・ライダー』
1983/118分
出演:藤竜也、河合美智子、永瀬正敏


目の前で誘拐されたクラスのいじめっ子の奪回を図る少年少女たちを描いたロードムービー。少年少女たちの逡巡と躍動を長いワンシーンの移動撮影によってフィルムに刻印し、破綻と常に隣り合わせにありながらも、いくつもの奇跡的な瞬間を一つの作品にまとめ上げた、初期の相米を代表する一本。

11/22 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[永瀬正敏]
© 1983 松竹
『魚影の群れ』
1983/140分
出演:緒形拳、夏目雅子、佐藤浩市


青森県・下北半島の漁村を舞台に、マグロ漁一筋に生きる男とその娘、そして娘の恋人で漁師を目指す若者の三者の間の愛憎を描いた骨太なドラマ。長回しのカメラで捉えた壮絶なマグロ漁の張りつめた緊張感と、俳優たちの火花散るような熱演が観る者を圧倒する。

11/19 15:00
※上映終了後、トークイベント予定[伊武雅刀]
『台風クラブ』
1985/115分
出演:工藤夕貴、三上祐一、三浦友和 


少年少女たちのやり場のない不安や欲望が屈折した形であらわれる様を、台風の到来に重ね合わせて生々しく描きだした傑作。暴風雨が吹き荒れる夜の中学校や繁華街が、少年少女たちの通過儀礼の場として描かれる。第一回東京国際映画祭ヤングシネマ部門大賞・都知事賞受賞作品。

11/20 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[三浦友和]
© 1985 日活
『ラブホテル』
【R-18】/1985/88分 
出演:速水典子、寺田農、志水季里子
 

ひとりの男とひとりの女。互いにどん底を見たふたりの人生が交錯する様を描いたラブ・ストーリー。日活で助監督経験のある相米が初めて監督を務めたロマンポルノ作品であり、長回しの撮影や効果的な歌謡曲の使用が男と女の情愛を際立たせている。ワンカットで捉えたラストシーンも秀逸。
※フィルムセンター所蔵作品

11/22 15:30
※上映終了後、トークイベント予定[寺田農]
© 1985 東宝
『雪の断章 -情熱-』
1985/100分
出演:斉藤由貴、榎木孝明、世良公則
 

斎藤由貴を主演に迎え、いわゆる「アイドル映画」の枠組みの中で孤児だった少女が思春期を迎えるまでを描いた作品だが、長回しを多用した画面の緊張感にはただならぬものがある。特に物語の前段に当たる少女期の複数のエピソードをワンカットで描いた冒頭の長回しはあまりにも有名。

11/24 15:30
※上映終了後、トークイベント予定
© 1987 ヤングシネマ'85共同事業体/角川映画
『光る女』
1987/118分
出演:武藤敬司、秋吉満ちる、安田成美
 

幼馴染の女を追って北海道の田舎から東京へやってきた大男が、歌を歌えなくなったクラブの歌姫と出会い、互いに惹かれあうが......。大地と共に生きる人間と都会化された文明社会に生きる人間の対比を、強烈なイメージによって果敢に可視化しようとした異色のラブ・ストーリー。

11/24 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[武藤敬司、三枝成彰]
© 1990 松竹
『東京上空いらっしゃいませ』
1990/109分
出演:中井貴一、牧瀬里穂、笑福亭鶴瓶
 

不慮の事故に見舞われた新人モデルは自分の死を受け入れられず、死神を騙して現世に舞い戻ってくるが......。少女の逡巡や躍動を長回しのカメラで捉えるスタイルは不変ながら、幽霊になった彼女が生きることの歓喜を知っていく過程の描写には、それまでの相米作品とは異なる高揚感がある。

11/25 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[笑福亭鶴瓶]
© 1993 讀賣テレビ
『お引越し』
1983/118分
出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子
 

離婚寸前の両親の間に揺れ動く少女が、自分の中の少女と決別する瞬間を描いた傑作。大人不在の世界で少年や少女があてどもなく彷徨い、その結果成長するという極めて相米的なモチーフが、最も高い完成度で結実した作品でもある。93年のカンヌ映画祭「ある視点」部門で上映された。

11/20 15:30
※上映終了後、トークイベント予定[田畑智子]
© 1994 讀賣テレビ
『夏の庭 The Friends』
1994/113分
出演:三国連太郎、坂田直樹、戸田菜穂
 

死に際を確認しようと3人組の少年たちがある老人の家の見張りを始めるが、ふとしたことから交流が始まり、やがて少年たちは老人の人生と対面することになる......。名優三國連太郎の貫録ある自然体の演技と子役たちの伸び伸びとした表情が印象的な、少年たちのひと夏の成長記。

11/23 13:00
※上映終了後、トークイベント予定[河合美智子]
© 1998 トラム/松竹/衛星劇場
『あ、春』
1998/100分
出演:佐藤浩市、山崎努、斉藤由貴
 

順調に証券マンとしての道を歩んできた男の下に、死んだはずの父親が突如現れる。軌を一にして、彼の会社の経営状態も悪化していく......。巻き起こる波紋の中、自分の人生を見つめ直していく男とその家族の姿を描いたホームドラマ。1999年のベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞。

11/23 15:30
※上映終了後、トークイベント予定[山崎努、佐藤浩市]
『風花』
2001/116分
出演:小泉今日子、浅野忠信、麻生久美子、柄本明
 

娘を故郷に残して風俗で働く女と謹慎中の若いキャリア官僚が、行きがかりで女の故郷の北海道を旅することになるが......。円熟した筆致で語られる、社会から弾き飛ばされた孤独な男女の絶望と再生の物語。本作の後、相米は次回作『壬生義士伝』の準備中に夭逝。結果的に遺作となった。

11/25 15:30
※上映終了後、トークイベント予定[浅野忠信]
※11/9時点での情報です。この他にも追加予定あり。


第12回東京フィルメックス【特集上映『相米慎二のすべて -1980-2001全作品上映-』】について、皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
なお、ご投稿頂いたものを掲載するか否かの判断については、
OUTSIDE IN TOKYO 編集部の判断に一任頂きますので、ご了承ください。





Comment(0)

印刷