オリヴィエ・アサイヤス特集


現代フランスの代表的な映画作家オリヴィエ・アサイヤス監督の最新作『夏時間の庭』が5月16日に公開、夏には『NOISE』、『クリーン』といった日本未公開作品が続々と公開される。この絶好の機会を捉え、日仏学院とboidが、"知られざる映画作家"オリヴィエ・アサイヤスの作品を特集上映する。日仏学院では、ジム・オルークと青山真治との対談、中原昌也のライブが、吉祥寺バウスシアターでは、boid主催のアサイヤス爆音上映などのイベントも目白押しで、東京は思いもよらぬアサイヤス狂い咲きの夏を迎える。
2009.5.7 update
MAY
東京日仏学院主催
オリヴィエ・アサイヤス特集
2009年5月8日(金)~2009年5月17日(日)

開場:上映20分前
会員 : 500円 一般 : 1000円
チケットの販売方法:1回目の上映の1時間前よりすべての回のチケットを発売、整理券を配布(前売り券の販売はなし)
場所 : 東京日仏学院エスパス・イマージュ
お問い合わせ:東京日仏学院(03-5206-2500)
公式サイト:http://www.institut.jp/ 







『夏時間の庭』
5月16日より、銀座テアトルシネマにてロードショー



JUNE
boid主催
オリヴィエ・アサイヤス爆音上映
2009年6月14日(日) ~2009年6月26日(金)

吉祥寺バウスシアターにて、連日21時スタート
上映作品『冷たい水』『デーモンラヴァー』『レディ・アサシン』

詳しくはこちら
公式サイト:http://www.boid-s.com/
JULY
『NOISE』
7月中旬より3週間限定爆音レイトショー、吉祥寺バウスシアターにて

『NOISE』レビュー 2009.6.25 update
AUGUST
『クリーン』
8月29日公開、渋谷シアターイメージフォーラムにて



上映スケジュール
5月8日(金)
19:00(1時間35分)
無秩序
5月9日(土)
13:30(1時間35分)
無秩序
16:00(1時間24分)
冬の子供
18:00(1時間30分)
HHH:侯孝賢
5月10日(日)
12:30(1時間24分)
冬の子供
14:30(1時間38分)
イルマ・ヴェップ
17:00(3時間)
感傷的な運命
 
5月15日(金)
15:30(3時間)
感傷的な運命
19:00(1時間52分)
8月の終わり、9月の初め
5月16日(土)
13:30(1時間38分)
イルマ・ヴェップ
16:00(1時間52分)
8月の終わり、9月の初め
18:30(1時間30分)
HHH:侯孝賢
5月17日(日)
13:00(2時間)
デーモンラヴァー
15:30(1時間55分)
NOISE
※上映後、ジム・オルークと青山真治の対談あり
20:30
ライブ
出演:Suicidal 10 cc(ジム・オルーク+中原昌也)
@ラ・ブラスリー
 
日仏学院オリヴィエ・アサイヤス特集 作品ラインナップ
※詳細情報は、日仏学院WEBサイトより転載しています。

『無秩序』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:レミ・マルタン、シモン・ドゥ・ラ・ブロス、ワデック・スタンザック
(フランス、1986年、95分、35ミリ、カラー、英語字幕付き)

イヴァン、アンヌ、アンリは音楽を通じて結びついている若者たち。彼らは偶然、罪を犯してしまう。警察は彼らに嫌疑をかけることはないが、彼らの運命、そして彼らの近親者たちの運命は激変してしまう。

「これはフィルム・ノワールだが、人生の様々なことに精一杯で、苦しみ、悩みながらも熱に浮かされているような、青春時代特有のロマンチックな気質の持つ暗さという意味でノワールなんだ。青春期を軽く、愉快に描くことは難しいからね。」(オリヴィエ・アサイヤス)
『冬の子供』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:クロチルド・ド・ベゼール、ミシェル・フェレール、マリー・マトゥロン
(フランス、1988年、84分、35ミリ、カラー、字幕無し、作品解説配布)

ステファンとナタリアは6年間一緒に暮らしている。まだ25歳の若いステファンは、この関係に嫌気がさしてしまい、身ごもっているナタリアを置いて、失踪してしまう。ステファンはサビーヌという舞台装置係の若い女性と出会う。サビーヌは、ある俳優との恋愛に破れて、混乱していた。サビーヌとステファンは不安定な恋愛関係を共に生きようとするが......。
『HHH:侯孝賢』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:侯孝賢
(台湾・フランス、1997年、90分、ベータカム、カラー、英語字幕付き)

台湾の映画作家侯孝賢のフランスのテレビシリーズ「我らの時代の映画作家」の一編。侯孝賢が、自らの故郷で少年時代の記憶や映画制作のプロセスを自由に語ってゆく。マンゴの木の上からいつも通りや人々を眺めていた幼い頃のエピソードなど、ホウ映画の秘密が垣間見える。

「ホウは映画作家としてどんどん大きくなっていて、それは彼が人間としても成長し続けていることを意味しているということを僕は見てきた。確かに、初期の、初めの無償さ、無垢さというものはつねに、永遠に消滅してしまうものであるが、それはまた別の場所、別の形で、別の者たちと再開されていくんだ。夜の台湾の街を、バーやクラブ、カラオケをはしごして回ること、それはかつて一貫性のない日常の一部だったかもしれないが、侯孝賢についてのこのドキュメンタリーのためには必要な演出だと思った(...)ホウは世界的な映画作家になった。現在、最も偉大な映画作家の一人に。中国において、あるいは他のどこにおいても。でもよくよく考えれば、彼は最初からそうなるべく約束されていたんだ。」 (オリヴィエ・アサイヤス)
『イルマ・ヴェップ』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:マギー・チャン、ジャン=ピエール・レオー、ナタリー・リシャール
(フランス、1995年、98分、35ミリ、カラー、英語字幕付き)

往年の犯罪活劇映画のリメイクの主演女優に起用された香港スター女優マギー・チャンと、彼女を取り巻く製作スタッフたちが織りなす人間模様を、鮮烈な感覚で綴った一編。イルマ・ヴェップ(Irma Vep)」とは、ルイ・フイヤード監督の連続活劇『吸血ギャング団』(1912)で活躍する女盗賊の名前(同作の原題『Les vampires』の綴り変え)で、オリジナルでは伝説的な女優ミュジドラが演じた。映画批評家時代から香港映画の大ファンであったオリヴィエ・アサイヤスは、マギー・チャンと出会い、この作品を企画した。

「マギーは、物語の中のマギーと自分を重ねあわせたいと望み、自分自身をこの映画の中のシチュエーションに置き、本能的にその状況に応じることを望んだ。自分の役が作り上げられていくにしたがって、自分自身に驚くこと、驚かされることを受け入れていった。」(オリヴィエ・アサイヤス)
『感傷的な運命』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:シャルル・ベルリング、エマニュエル・ベアール、イザベル・ユペール
(スイス・フランス、2000年、180分、35ミリ、カラー、日本語字幕付き)



20世紀初頭、陶器作りの名家に生まれながら牧師の道を選んだジャンは、ナタリーとの間に一人娘がいるが、夫婦仲が上手くいかず、離婚する。ジャンは舞踏会で20歳の娘、ポリーヌと出会う。周囲の目に逆らい、彼らは運命的に結ばれ、ジャンは、家業の陶器工場の経営を引き継ぐ。第一次世界大戦の傷が癒えないながら、世界はいやがおうにも変化し、価値観も変わっていくが、そこには変わらないものもあった......。
原作は20世紀初頭のフランス人作家ジャック・シャルドンの同名小説。

「私の心をつねに揺さぶってきたのは、時の移ろい、その中で人間関係がどのように生まれ、壊れるのか、そしてどのように世界が変化していくのか、そしてそこにいる者たちがどのように変化し、物事が消滅していくのかということだ。それがもっとも深く私の心を感動させることであり、この小説の中にほとんど思いがけず、理想的な、完璧なる方法でそれを見出すことができた。」(オリヴィエ・アサイヤス)
『8月の終わり、9月の初め』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:フランソワ・クルーゼ、マチュー・アマルリック、ヴィルジニー・ルドワイヤン、ジャンヌ・バリバール
(フランス、1998年、112分、35ミリ、カラー、日本語字幕付き)

編集者のガブリエルは、長年付き合ったジェニーと別れ、アンヌと付き合い始める。そんな時、敬愛している友人の小説家が病で倒れる......。親しい者の死を前に、生き残った者たちは、それぞれどのようにその死を受け止め、新たな人生を生きていくか模索する。

「結果としてこの映画が語っていること、それは、重要なのは時間をどのように使うのかということ、時間についての意識だ。登場人物たちは変化し、成長する。でもそれは彼らが時間を意識することを通してのみ可能となる。それは通常、物事の物質的側面を放棄することによって可能となる。ガブリエルは、自分が重要だと思えることを成し遂げるために時間を使うということの大切さに気づき、その時ようやく前に進む。」(オリヴィエ・アサイヤス)
『デーモンラヴァー』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:コニー・ニールセン、シャルル・ベルリング、クロエ・セヴィニー
(フランス、2001年、120分、35ミリ、カラー、日本語字幕付き)

ディアーヌはヴァーチャル世界をめぐるビジネスに関わっている。上司、同僚、仲間、敵、取引、嘘、秘密。操る側にいたはずのディアーヌは知らぬ間に操られる側へと反転し、やがて肉体的にもヴァーチャルな世界の傀儡となってゆく。
今回のスペシャル・ゲスト、ジム・オルークが参加したソニック・ユースが音楽を担当。

「抽象的でコンセプチュアルなアイディアからスタートしたが、作品自体はもっと身体的で、具現化された作品になってほしいと願った。だから脚本の思弁的側面に逆らって、直接的、正面的なやり方で撮ることを望んだ。僕にとって映画を作ることは、水の中に身を投じること、目の前のリスクを冒すことだ。映画におけるジャクソン・ポラック流の『アクション・ペインティング』的側面が好きだ。」(オリヴィエ・アサイヤス)
『NOISE』
監督:オリヴィエ・アサイヤス
出演:キム・ゴードン、サーストン・ムーア、ジム・オルーク、ジャンヌ・バリバール
(フランス、2003年、115分、DVD、カラー、日本語字幕付き)

『NOISE』レビュー 2009.6.25 update


2005年6月、サン=ブリユーのアート・ロック・フェスティヴァルが名高い「白紙委任状」をオリヴィエ・アサイヤスに託した。『デーモンラヴァー』のサウンド・トラックを制作したソニック・ユースは、映像からインスパイアされた3つの並行するプロジェクトを担当し、ジム・オルークは『ドア』という映像作品を上映し、その周囲に音響をライブで築き上げている。その他、アフェル・ボクゥームによるマリのブルースや、マリー・モディアノが全身で表現するメランコリーが交錯し、メトリックのロックなエネルギーが弾ける。パスカル・ランベールとニューヨークの女優ケイト・モランによる「愛に満ちた」朗読パフォーマンスにジャンヌ・バリバールとロドルフ・ビュルジェ、そしてウード奏者アラとの即興に満ちた対話。普段は見ることができない彼らの音楽への実験的なアプローチがここに全開する。

同日20時30分より、東京日仏学院ラ・ブラスリーにて、中原昌也×ジム・オルーク=suicidal 10cc のライブあり。
「NOISE」は5月17日のSuicidal 10 ccのライブのチケットを持っている人は入場無料(受付にてチケットを提示、整理券を受け取る。満席になり次第、受付は締め切り)。ライブ情報の詳細は以下に。
http://www.institut.jp/agenda/evenement.php?evt_id=1420


オリヴィエ・アサイヤス特集について、皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
なお、ご投稿頂いたものを掲載するか否かの判断については、
OUTSIDE IN TOKYO 編集部の判断に一任頂きますので、ご了承ください。





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