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(上原輝樹) |
2014.3.13 update |
![]() イタリア映画祭2013 2013.3.8 update ![]() イタリア映画祭2012 2012.3.15 update ![]() イタリア映画祭2010 2010.4.5 update |
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![]() | 『いつか行くべき時が来る』 原題:Un giorno devi andare 2012 / 110分 監督:ジョルジョ・ディリッティ 前作『やがて来たる者へ』で一躍脚光を浴びたディリッティ監督が、主演にジャスミン・トリンカを迎えたある種のロードムービー。途方もない悲しみを抱えた30歳のアウグスタは、新たに生きる意味を求めてブラジルに向かう。母の友人である修道女のアマゾンでの布教に同行したり、都市のスラム街で生活したりして、現地の人と交流するうちに少しずつ自分を取り戻していく。人間を包み込むかのようなアマゾンの大自然が、雄大であまりに美しい。サンダンス映画祭コンペ部門出品。 |
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![]() | 『自由に乾杯』 原題:Viva la libertà 2013 / 94分 監督:ロベルト・アンドー トニ・セルヴィッロ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキら豪華キャストが集うアイロニカルな政治ドラマ。野党のリーダー、オリヴィエーリは気が滅入っていた。選挙が迫るが支持率は低迷し、このままでは負けるのは確実。ある日突然、オリヴィエーリは失踪してしまう。腹心の部下と妻が知恵を絞った末の解決策は、オリヴィエーリとは双子の兄弟であるジョヴァンニだった。カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭コンペ部門出品。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最優秀脚本賞と最優秀助演男優賞に輝いた。 |
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![]() | 『ようこそ、大統領!』 原題:Benvenuto Presidente! 2013 / 100分 監督:リッカルド・ミラーニ 政治という題材を巧みに笑いに昇華させた痛快なヒット作。山奥の村で図書館員として働き、釣りを愛する中年のジュゼッペ・ガリバルディは、穏やかな生活を送っていた。その頃、ローマでは新しい大統領の選出が困難を極めていた。各政党が選出を先延ばししようとする戦術を取るが、偶然の一致でジュゼッペが大統領に選ばれてしまう。政治家たちは辞任を望むが、その期待を裏切り、ジュゼッペの快進撃が始まる。主演は、コメディー映画の常連、クラウディオ・ビジオ。 |
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![]() | 『ミエーレ』 原題:Miele 2013 / 96分 監督:ヴァレリア・ゴリーノ 女優として輝かしいキャリアを誇るヴァレリア・ゴリーノが監督に挑んだ長編第1作。学生を装うイレーネには、裏の顔があった。回復の見込みがなく、尊厳死を望む末期の病人に薬物を提供していた。自殺幇助という非合法ビジネスに携わるが、依頼人は末期患者に限るイレーネ。しかし、自殺願望がある健康な男に薬物を誤って渡してしまい、平穏な生活が揺らぎ出す。カンヌ国際映画祭のある視点部門に選ばれるなど、ゴリーノと主演のジャスミン・トリンカが高い評価を受けた。 |
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![]() | 『サルヴォ』 原題:Salvo 2013 / 104分 監督:ファビオ・グラッサドニア、アントニオ・ピアッツァ 脚本家として活動してきた2人組による、シチリアのパレルモが舞台のスリリングな長編初監督作。サルヴォは、頑強で情け容赦ない孤独なマフィアのヒットマン。ライバルのマフィアの家に侵入するが、いたのは殺しの標的の妹で盲目のリタだった。サルヴォはじっと待ち、やがて帰宅したターゲットを仕留める。ショックからか恐怖からかリタに異変が生じ、それがサルヴォの人生も予期せぬ方向に導いていくのだった。カンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞。 |
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![]() | 『フェデリコという不思議な存在』 原題:Che strano chiamarsi Federico 2013 / 93分 監督:エットレ・スコーラ 『道』や『8½』などの4作品でアカデミー賞に輝き、映像の魔術師と呼ばれたフェデリコ・フェリーニ(1920- 93)。親交があった巨匠スコーラが、没後20年を機にフェリーニの素顔に迫る。風刺雑誌の仕事場での二人の初めての出会い、マストロヤンニとの友情、フェリーニが撮影に使ったチネチッタの第5スタジオ等々。再現シーンを中心に、フェリーニ映画の映像も所々に挿入される構成で、ローマに上京する1939年から亡くなる93年までのエピソードが鮮明に蘇る。ヴェネチア国際映画祭特別招待作品。 |
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![]() | 『初雪』 原題:La prima neve 2013 / 105分 監督:アンドレア・セグレ 前作『ある海辺の詩人-小さなヴェニスで-』が日本で公開されたセグレ監督の第2作。イタリア北部の山あいにある小村を舞台に、心に深い傷を負った少年と難民の心の交流を寄り添うようにじっくりと描き出す。父を亡くして間もない少年ミケーレは、母とうまく折り合えないでいた。一方、リビアの内戦を逃れてきたトーゴ生まれのダニは、1歳の娘に愛着を持てないでいる。そんな二人が知り合い、少しずつ打ち解けていく。ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門出品。 |
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![]() | 『南部のささやかな商売』 原題:Una piccola impresa meridionale 2013 / 103分 監督:ロッコ・パパレオ スターのリッカルド・スカマルチョが出演するエンターテイメント作。ばらばらだった人びとが、一つの企てをきっかけにまとまっていく様をユーモアにくるんで描いて、ヒットした。コスタンティーノは50歳の元神父。女性を好きになるが捨てられて、南部の故郷に戻ってきた。聖職の道を外れた息子を母が恥じるので、打ち捨てられた灯台に一人で住むことになる。だが、妻に逃げられて失意の義弟や元売春婦ら、同居人がたまたま増えて、一風変わった共同生活が始まるのだった。 |
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![]() | 『無用のエルネスト』 原題:L'ultima ruota del carro 2013 / 113分 監督:ジョヴァンニ・ヴェロネージ 『恋愛マニュアル』シリーズが人気を博すヴェロネージ監督によるハートウォーミングな喜劇。とりたてて才能はないが、家族や友達を大切にする正直者のエルネスト。生きていくためには、室内装飾、調理、引っ越し、ドライバー、エキストラの役者とあらゆる仕事をする。どこにでもいそうな男の人生をたどりながら、1960年代以降の実際の出来事も盛り込んでイタリア社会を振り返る。若い頃から老いる手前までのエルネストを見事に演じきるのは、エリオ・ジェルマーノ。ローマ国際映画祭特別招待作品。 |
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![]() | 『マフィアは夏にしか殺らない』 原題:La mafia uccide solo d'estate 2013 / 90分 監督:ピエルフランチェスコ・ディリベルト ジョルダーナ監督の『ペッピーノの百歩』で助監督の経験を持つディリベルトの監督デビュー作。1970年代のシチリア、小学生のアルトゥーロは転校生のフローラに一目惚れする。恋を成就させようと奮闘するがなかなか実らず、その思いは大人になっても変わらない。そんなアルトゥーロの人生の節目には、いつもマフィアによる殺人が起こっていた。笑いと風刺をちりばめつつ、ラブストーリーとマフィアにまつわる史実が絶妙に絡み合って展開していくスタイルがユニークで、ヒットした。トリノ映画祭で観客賞を受賞。 |
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![]() | 『存在しない南』 原題:Il sud è niente 2013 / 90分 監督:ファビオ・モッロ 1980年生まれで新進気鋭のモッロの長編デビュー作。イタリア南部の港町、17歳のグラツィアは、5年前に死んだとされる兄の不在に苦しみ、兄について沈黙する父には反発していた。ある日、海に入ると兄らしき姿が現れる。兄の生存を信じ始めたグラツィアは、真実を探し求める。その頃、魚屋を営む父親は、マフィアから店の売却を迫られていた。リアルな映像に詩的な表現を時おり織り込みながら、親子の愛憎だけでなく社会の問題も描く本作は、トロント国際映画祭などに招待された。 |
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![]() | 『多様な目』 原題:Altri occhi 2013 / 94分 監督:シルヴィオ・ソルディーニ、ジョルジョ・ガリーニ 『日々と雲行き』など多くの劇映画が本映画祭で上映されてきたソルディーニ監督。一方で、ドキュメンタリーも手掛けてきた。本作に登場するのは、理学療法士、企業家、彫刻家、ミュージシャン、テレフォン・オペレーター、退職者、チェロ弾きの学生。彼らに共通すること、それは目が見えないことだった。ヨットやアーチェリーなどのスポーツをする人もいれば、写真を趣味とする人もいる。彼らの前向きな生き様を見つめることで、驚くべき世界が新たに開けてくる。 |
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![]() | 『グレート・ビューティー/追憶のローマ』 原題:La grande bellezza 2013 / 142分 監督:パオロ・ソレンティーノ 『イル・ディーヴォ-魔王と呼ばれた男-』(08)で世界を震撼させたイタリアの新たなる巨匠パオロ・ソレンティーノ。今、世界が最も注目する異才の最新作は本年度のゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、そしてアカデミー賞の外国語映画賞を受賞するなど各国の映画賞を総なめにしている。永遠の都ローマ。華やかなパーティーを渡り歩く作家・ジェップは、初恋の女性の死をきっかけに究極の美を追い求めていく...。今秋、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開。 |
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![]() | 『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』 原題:Sacro GRA 2013 / 93分 監督:ジャンフランコ・ロージ ヴェネチア国際映画祭にて、ベルナルド・ベルトルッチや坂本龍一など審査員から満場一致の絶賛を浴び金獅子賞を受賞。ローマを囲む高速道路GRA。その環状線に沿って暮らす愛すべき人々の物語を、叙情的に描いたドキュメンタリー。欲望と混沌、輝かしい未来と取り残された者たちの心模様を鋭く切り取る。イタロ・カルヴィーノの名著『見えない都市』にインスパイアされた野心作。今夏、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。 |
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