TIFF 第29回東京国際映画祭【アジアの未来/日本映画スプラッシュ/ユース】

コンペティションワールド・フォーカスUCLA復元コレクションアジアの未来/日本映画スプラッシュ/ユース
上映スケジュール
上映プログラム
【アジアの未来】

©PelikulaRED, TBA Productions
『バードショット』(Birdshot)
116分/カラー/フィリピン語(日本語・英語字幕付き)/2016年/フィリピン=カタール
監督/脚本/編集:ミカイル・レッド
プロデューサー:パメラ・L・レイエス
脚本:レイ・レッド
エグゼクティブ・プロデューサー:フェルナンド・オルティガス、E・A・ロシャ
共同エグゼクティブ・プロデューサー:マリクリス・カリルン、ティン・ネブリダ
撮影監督:マイコ・デイヴィッド
プロダクション・デザイナー:マイケル・エスパニョール
音楽:テレサ・バロッソ
編集:ジェイ・ハリリ
出演:メアリー・ジョイ・アポストル、アーノルド・レイエス、ジョン・アルシラ、クー・アキノ


農場の娘マヤは森林保護区に迷い込み、誤って絶滅危惧種のフィリピンワシを撃ち殺してしまう。死骸を見つけた警察が捜査を開始するが、さらに恐ろしい事件が明らかになっていく...。デビュー作『レコーダー 目撃者』(TIFF2013出品)で注目されたミカイル・レッドの第2作は、複数の事件による謎が謎を呼ぶ"森のミステリー"ともいうべきスリリングな一編。フィリピンワシは全長1メートルと現在生存している最大のワシだが、開発で生息地が破壊され、剥製用に乱獲されるなどにより、野生の個体数が200羽以下といわれている。

10/28(金) 13:50 11/01(火) 20:50

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©Chang/ZIO Entertainment Inc
『ケチュンばあちゃん』(Canola)
117分/カラー/韓国語(日本語・英語字幕付き)/2016年/韓国
監督:チャン
助監督:チョン・ミング
プロデューサー:キム・ジョンゴン
エグゼクティブ・プロデューサー:ソン・ソンウォン
撮影監督:パク・ジャンヒョク
編集:ワン・ソンイク、キム・チャンジュ
サウンド・デザイナー:イム・ヒョンジュ
プロダクション・デザイナー:チェ・ギホ
出演:ユン・ヨジョン、キム・ゴウン、チェ・ミノ、キム・ヒウォン、シン・ウンジョン、ヤン・イクチュン


済州島のベテラン海女ケチュンは孫娘のヘジと幸せな生活を送っていたが、ある日ヘジがいなくなってしまう。八方手を尽くしたが彼女は見つからない...。やがて12年の年月が経過したとき、突然ヘジが帰ってくる。不在の間に何があったのか言おうとしないヘジと、釈然としないケチュンは再び一緒に暮らしはじめるのだが...。ユン・ヨジョン(『ハウスメイド』)とキム・ゴウン(『コインロッカーの女』)が共演した、異世代女性をつなぐハートフルにしてミステリアスな物語。ほかに、K-POP人気アイドルグループSHINee(シャイニー)のミンホや、『息もできない』(08)のヤン・イクチュン監督が出演している。チャン監督は前作『ポイントブランク~標的にされた男~』(14)がカンヌ映画祭で上映されるなど、韓国映画界期待の若手。

10/31(月) 21:00 11/02(水) 16:10

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©Cyrelson Retires LP
『エヴァ』(EWA)
89分/カラー/ヘブライ語(日本語・英語字幕付き)/2016年/イスラエル
監督/脚本:ハイム・タバックマン
脚本:アミット・ロン
プロデューサー:ダヴィッド・シルバー、ロネン・ベン・タル、エヴァ・プシュチンスカ、クリスティナ・ラルサン、ハンネケ・ファン・デア・タス
撮影監督:アクセル・シュネッパト
編集:ドヴ・スタール
音楽:エフラット・ベン・ツール
エグゼクティブ・プロデューサー:モシェ・エデリー、レオン・エデリー
出演:アヴィ・クシュニール、エフラット・ベン・ツール、ギル・フランク


夫婦として長年連れ添うヨエルとエヴァ。あるときヨエルは全くおぼえのない自分名義の家の存在を知る。貧しい人々が住む地区にあるその場所を訪れたヨエルは、住人の見知らぬ男が妻エヴァと親しいのに驚く。謎を解明しようとするヨエルの人生は大きく動いていく...。ホロコーストの凄絶な記憶と現在を往還する、静謐で陰影に富んだ大人のドラマ。ハイム・タバックマン監督はデビュー作"Eyes Wide Open"(09)がカンヌ映画祭で上映されるなど注目され、第2作となる本作はイスラエルのほかにポーランド、ドイツなどヨーロッパ諸国も参加して製作された。「(夫婦という)赤の他人と人生を共に歩むうえでの葛藤が、劇的な崖っぷちに到達する瞬間」を描きたかったと監督は語っている。

10/28(金) 21:00 10/31(月) 10:25

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『I America』(I America)
106分/カラー/フィリピン語、タガログ語(日本語・英語字幕付き)/2016年/フィリピン
監督/脚本/エグゼクティブ・プロデューサー:アイヴァン・アンドリュー・パヤワル
プロデューサー:ヴィクトリア・モストーレス
撮影監督:カルロ・メンドーサ
プロダクション・デザイナー:マイケル・エスパニョール
助監督:イージー・フェレール
編集:カルロ・フランシスコ・マナタッド
出演:ベラ・パディーリャ、ロブ・ロウンド、エリザベス・オロペサ、ソウ・レイエス、マット・エヴァンス、シーナ・ラモス、ライザ・カフィラス、ケイト・バウティスタ、ジョー・バルガス、ラフレシア・ブラボー、ルイ・マナンサラ


基地の兵士だったアメリカ人の父親とフィリピン人の母親の間に生まれたエリカは、帰国したまま音信不通の父に会うため、パスポートとビザを取得して渡米する計画を立てていた。そんな彼女の前にアメリカ人のジョンがあらわれる。父かもしれないジョンと向き合うなかで、エリカの真実を求める道程は続く...。フィリピンはかつて広大な米軍基地を抱え、そんななかで生まれた米比混血の子どもたちは父親が帰国したまま分からないケースも多く、いまなお社会問題となっている。タイトルの「I America(私、アメリカ)」は、分解すると「I Am Erica(私はエリカ)」とも読める。シネマラヤ映画祭2016で最優秀助演女優賞を受賞。

10/30(日) 14:45 11/02(水) 12:50

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©m-appeal
『ブルカの中の口紅』(Lipstick Under My Burkha)
117分/カラー/ヒンディー語(日本語・英語字幕付き)/2016年/インド
監督/原作/脚本:アランクリター・シュリーワースタウ プロデューサー:プラカーシュ・ジャー 共同脚本:スニール・カンワル ダイアログ:ガザル・ダーリーワール 撮影監督:アクシャイ・シン 編集:チャールー・シュリー・ローイ サウンド・デザイナー:ラーフル・バドウェールカル
出演:ラトナー・パータク・シャー、コーンクナー・セーン・シャルマー、アハナー・クムラー、プラビター・ボールタークル


ブルカを被った女子大学生はポップシンガーになる夢を抱いて葛藤している。若い美容師の女性はふたりの男と付き合いながら、小さな町の閉塞空間から脱出したいと思っている。3人の子持ちの主婦はセールスウーマンとしてもうひとつの人生を送っている。55歳の未亡人は電話によるロマンスで性的欲望がよみがえる...。抑圧された4人の女性たちに寄り添いながら彼女たちの自立への葛藤を見据えた、女性監督アランクリター・シュリーワースタウの第2作。シリン役のコーンクナー・セーン・シャルマー(『チャンスをつかめ!』TIFF2009出品)をはじめ女優陣が堅実な演技を披露している。

10/26(水) 18:20 10/30(日) 18:00

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©Willow Films UGC IMAGES France 2 Cinéma
『底辺から走り出せ』(Nirvana)
113分/カラー/北京語(日本語・英語字幕付き)/2016年/中国
監督/プロデューサー/脚本:シエ・シャオドン
エグゼクティブ・プロデューサー:タン・コー、リン・リーニン、リウ・シャオリー、ジア・チャオチアン
脚本:チャン・シャオペイ
撮影監督:ホー・シャン
編集:シア・トン
プロダクション・デザイナー:パイ・ハオ
音楽:ワン・リーフー
出演:チン・ヨン、フォン・ボー、チー・ジー、ツァオ・ウェイ、チャン・シュアンミン


ホーピンは20年前にロックシンガーとして活躍していたが、その後音楽の道を諦め、いまはタクシー運転代行業をしている。あるとき音楽コンクールで審査員をしているかつてのバンド仲間ダーヨンと偶然に再会し、飲み明かすなかで再び音楽への情熱が目覚めはじめる。審査員をやらないかと誘われたホーピンはいったん断るが、その後災難が降りかかり、絶望のなかで再びステージに上がるときが到来する...。挫折した男の再起を音楽に乗せて描く熱いドラマ。シエ・シャオドン監督によれば、前半は「中年世代の日常を記録したドキュメンタリー」、後半は「多くの中年世代の心の奥深くにあるファンタジー」として描き分けた由。上海国際映画祭2016でチン・ヨンが最優秀主演男優賞を受賞した。

10/26(水) 15:35 10/27(木) 17:30

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©The Chinese Music Man Association
『四十年』(Ode to Time)
118分/カラー&モノクロ/北京語(日本語・英語字幕付き)/2016年/台湾
監督:ホウ・チーラン エグゼクティブ・プロデューサー:タオ・シアオチン プロデューサー:アイリーン・リー プロダクション・マネージャー:ツァイ・イティン 撮影監督:ペイ・チーウェイ、シュイ・ハオシュアン 編集:カオ・ミンシェン、ワン・チンチアオ サウンド・デザイナー:フー・カン、チョウ・チェン 出演:タオ・シアオチン、キンボ、ウー・チューチュー、チャン・ビンフイ、ジョナサン・リー


1970年代に花開いた台湾フォーク&ロックを牽引したベテラン歌手たちが40年の時を経て再集結。一大ライブの幕が開くまでを個々のミュージシャンに密着して描いた音楽ドキュメンタリー。彼らの歌は今でも若い世代に伝わるだろうか。中国と台湾の関係、アメリカの文化的な影響などのテーマを盛り込みながら、ミュージシャンたちの人生の軌跡も挿入されていく。先住民の魂を歌う者、病を押してステージに登る者もいる。日本のポップスの歴史との同時代性にも驚かされる。ホウ・チーラン監督はオムニバス映画『ジュリエット』(TIFF2010出品)の一編『ジュリエットの選択』や『狼が羊に恋をするとき』(12/公開待機中)などが紹介されている。

10/27(木) 14:05 10/28(金) 10:50

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©Kamala Media Cipta
『サラワク』(Salawaku)
82分/カラー/インドネシア語(日本語・英語字幕付き)/2016年/インドネシア
監督:プリタギタ・アリアヌガラ
エグゼクティブ・プロデューサー:マヘサ・ラナン・ガリー、トミー・スイサ、デウィ・ウマヤ・ラフマン
プロデューサー:レイ・ズルハム、マイケル・ジュリウス
共同プロデューサー:ジョージ・ティモシー、クリシュト・ダマール・アラム
脚本:イクバル・ファドリ、ティティン・ワティムナ
撮影監督:ファオザン・リザル
出演:エルコ・カスタニャ、カリナ・サリム、ジェイフロー・マトゥレッシィ、ライハアヌン、シャフィラ・ウム


モルッカ諸島の海辺の村。10歳の少年サラワクは姉のビナイヤとふたりで暮らしていたが、姉が突然失踪してしまう。彼女を探すためにサラワクはこっそり村を抜け出す。旅の途中でジャカルタから来た20歳の少女サラスと出会い、一緒に旅をすることになる。実はサラスもまたビナイヤと同じ理由で街を出てきたのだった。やがて彼らはビナイヤを見つけるが...。女性の台頭著しいインドネシア映画界にあって、プリタギタ・アリアヌガラ監督も大作『カルティニ』の助監督などを経て本作でデビューした期待の新鋭である。美しい海に囲まれたモルッカの風景と、婚外子を生んで抑圧される女性たちの姿のコントラストが印象に残る。ビナイヤ役のライハアヌンは『ラブリー・マン』『ディアナを見つめて』にも出演。

10/26(水) 21:40 10/29(土) 19:20

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©Beijing Mai Lisi Film & Television Culture Co.,Ltd
『八月』(The Summer Is Gone)
104分/北京語(日本語・英語字幕付き)/2016年/中国
監督/脚本/編集/美術:チャン・ダーレイ
エグゼクティブ・プロデューサー:ペマ・ツェテン
プロデューサー:マイ・リースー
アソシエイト・プロデューサー/編集監修:チャン・ジエンフア
撮影監督/プロダクション・デザイナー:リュイ・ソンイエ
照明:スン・スンリン
音響編集監修:シュイ・チェン
音響:レン・ドン
出演:コン・ウェイイー、チャン・チェン、グオ・イエンユン、フー・ガン、グオ・シュイ、チャオ・ホア、フオ・ウェイ


1990年代初頭の内モンゴル。12歳の少年シャオレイの夏休みは、映画撮影所で働く父と教育熱心な母に囲まれて過ぎていく。世の中は静かに、しかし大きく動いており、国営の職場が生活の安定を保障してくれる時代は終わりつつある。シャオレイの家族もその例外ではない。やがて秋が到来する...。フフホト出身のチャン・ダーレイ監督がモノクロで描く、四半世紀ほど前の内モンゴルの一断面。中国語圏で近年流行のノスタルジックな青春映画とは一線を画し、少年の目がとらえた世界をドライに切り取っている。監督によれば、80歳の寝たきりの祖母と面会したとき"白日夢の魔法"に襲われ、本作の構想が浮かび上がったという。製作総指揮をペマ・ツェテン監督(『オールド・ドッグ』『タルロ』)が務めている。

10/31(月) 13:25 11/02(水) 20:00

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©「雨にゆれる女」members
『雨にゆれる女』(A WOMAN WAVERING IN THE RAIN)
83分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:ビターズ・エンド
脚本/編集/音楽/監督:半野喜弘
プロデューサー:松田広子
撮影監督:山田達也
録音/整音/フォーリー:今村寿志
美術/衣装:宮本茉莉
ヘアメイク:有路涼子
監督補:押田興将
制作担当:安田憲邦
スチール:籔下雷太
出演:青木崇高、大野いと、岡山天音


パリを拠点に世界で活躍し、ホウ・シャオシェン、ジャ・ジャンクー等世界の名匠を魅了してきた音楽家・半野喜弘、渾身の監督デビュー作。14年前のパリで、まだ俳優になる前の青木崇高と半野喜弘が出会い本作は生まれた。青木崇高初の長編単独主演作。ヒロインに期待の若手女優・大野いと。本名を隠し、別人としてひっそりと暮らす男。ある夜、突然男に預けられた謎の女。本当の姿を明かさないままふたりは次第に惹かれ合っていくが、お互いの隠された過去が明らかになる時、哀しい運命がふたりを待ち受けていた――。濃厚な色彩、優美な旋律、登場人物の息づかい...。現代の日本映画には稀な質感の映像で紡ぐサスペンスフルな愛の物語。

本名を隠し、‟飯田健次"という別人としてひっそりと暮らす男。人との関わりを拒む彼の過去を知る者は、誰もいない。ある夜、突然同僚が家にやってきて、無理やり健次に女を預ける。謎の女の登場で、健次の生活が狂いはじめる。なぜ、女は健次の前に現れたのか。お互いに本当の姿を明かさないまま、次第に惹かれ合っていくふたり。しかし、隠された過去が明らかになるとき、哀しい運命の皮肉がふたりを待ち受けていた――。

10/28(金) 17:00 10/29(土) 14:15

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【日本映画スプラッシュ】

©2016「14の夜」製作委員会
『14の夜』(14 That Night)
114分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:株式会社スポッテッドプロダクションズ
監督/脚本:足立 紳
プロデューサー:佐藤 現、坂井正徳
音楽:海田庄吾
撮影:猪本雅三
出演:犬飼直紀、光石 研、濱田マリ、門脇 麦、和田正人、浅川梨奈(SUPER GiRLS)、健太郎、青木 柚、中島来星、河口瑛将


1987年の田舎町。中学生のタカシは、どうにも悶々とした日々を送っている。ずっと家でうじうじしている父親もカッコ悪くて嫌いで、会うたび絡んでくるヤンキーたちも鬱陶しく、隣に住む幼なじみで巨乳のメグミがちょっと気になっている。そんなタカシが柔道部の仲間たちと入り浸っている、町に1軒だけあるレンタルビデオ屋に、AV女優のよくしまる今日子がサイン会にやってくるという噂が聞こえてきて...。中学生たちのバカバカしくも大真面目な冒険の始まり、そして予期せぬ事態と大騒動の果てにタカシが見つけたものは? 名作『スタンド・バイ・ ミー』を彷彿とさせる、『百円の恋』で第39回日本アカデミー賞最優秀脚本賞受賞の足立紳監督デビュー作!

10/28(金) 19:30 10/30(日) 10:25

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©2016 GEEK PICTURES
『At the terrace テラスにて』(At the terrace )
95分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:株式会社スポッテッドプロダクションズ
脚本/監督:山内ケンジ
プロデューサー:石塚正悟、野上信子
撮影監督:橋本清明
照明:清水健一
録音:渡辺丈彦
編集:河野斉彦
ライン・プロデューサー:中野有香
出演:石橋けい、平岩 紙、古屋隆太、岩谷健司、師岡広明、岡部たかし、橋本 淳


緑に囲まれた豪邸でのホームパーティがそろそろ終わりを迎えている。デザイナーの斉藤とその妻はる子が帰ろうとするのを、邸の主である専務とその夫人がひきとめる。ほかに残ったのは、痩せた中年男や童貞っぽい会社員。そこに帰宅した大学生の専務の息子。会話の潤滑油として誰かがはる子の腕の白さをほめると、話がそこから離れなくなってしまう。「白い腕」に男たちは皆、熱い視線をむけ、専務夫人は嫉妬の炎を燃やし、やがてはる子と口論に。日頃取り繕っていた仮面がいつの間にか剥がれ落ち、どす黒い「人間」がむき出しになる。欲望、嫉妬、秘密の暴露が飛びかうテラスでの90分。そして、誰もが幸せにならない、衝撃のラストを迎える。

10/29(土) 17:00 10/31(月) 20:20

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『かぞくへ』(Going the Distance)
117分/カラー/日本語(英語字幕付き)/日本
監督/脚本/編集/製作:春本雄二郎
共同プロデューサー:南 陽
撮影:野口健司
照明:中西克之
録音/整音:小黒健太郎
制作:福田智穂
出演:松浦慎一郎、梅田誠弘、遠藤祐美、森本のぶ、三溝浩二、おのさなえ、下垣まみ、瀧 マキ、福場勍子


五島列島出身の旭は、東京のとあるボクシングジムでトレーナーとして生計を立てつつ、同棲相手の佳織との結婚を間近に控えている。ある日、旭は同郷の親友・洋人に仕事を紹介すべく、東京に呼び寄せる。契約も滞りなく済み、すべてが順調にいくかに見えたはずが――。数か月後、洋人からの連絡で、旭は洋人が詐欺被害に遭っていた事実を聞かされる。共に親を知らず、施設で兄弟同然に育った洋人を、苦境に立たせたまま、幸せになっていいのかと旭は苦悩する。しかし、佳織には認知症にかかった祖母がおり、佳織は一刻も早く花嫁姿を見せたいと望む。守るべきは、家族のように育った親友か、これから家族になる最愛の女性か? 旭が下す決断は――?

10/29(土) 10:25 11/01(火) 10:45

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©2016 「島々清しゃ」製作委員会
『島々清しゃ(しまじまかいしゃ)』(Sound of Waves)
100分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:東京テアトル株式会社
監督:新藤 風
脚本/音楽監督:磯田健一郎
プロデューサー:新藤次郎
撮影:山崎 裕
美術:金勝浩一
照明:山本浩資
録音:吉田憲義
編集:渡辺行夫
出演:伊東 蒼、安藤サクラ、金城 実、山田真歩、渋川清彦


耳が良すぎて、少しの音のズレさえも頭痛のタネになってしまう、うみ。コンサートのために東京から呼ばれ島にやってきたヴァイオリニスト、祐子。家族や友だちとの問題を抱えたふたりが、島で出会い音楽によって心を通わせていく。慶良間諸島・座間味村を舞台に音楽が人と人とをつないでいく、ひと夏の物語。前作から11年ぶりにメガホンを執った新藤風監督が、天才子役・伊東蒼と、第39回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝き、今や日本映画を代表する女優・安藤サクラを主演に迎え、島での暮らしと音楽による人と人との絆を、普久原恒勇の名曲「島々清しゃ」にのせて丁寧に紡ぎ上げた。

10/30(日) 17:20 11/02(水) 13:30

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©ENBUゼミナール
『退屈な日々にさようならを』(Same Old, Same Old)
142分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:株式会社ENBUゼミナール
監督/脚本/編集:今泉力哉
プロデューサー:市橋浩治
撮影監督:岩永 洋
録音/整音:根本飛鳥
助監督:平波 亘
メイク:寺沢ルミ
主題歌:カネコアヤノ
出演:内堀太郎、松本まりか、矢作 優、秋葉美希、猫目はち、りりか、清田智彦、安田茉央


映画監督の梶原はまだ映画だけでは食べていけず、MVの仕事を依頼されるも頓挫、あれよあれよと想像もつかない事態に巻き込まれる。女優の青葉は彼氏の映画監督・山下の自殺を看取るが、その死体を隠す。亡き父から継いだ造園業を営んでいる太郎は会社を畳む決心をする。太郎には18歳の時に家を飛び出して以来、10年近く連絡のつかない双子の弟・次郎がいた。会社を畳んで数年後のある夜、太郎の家に次郎の彼女を名乗る女性から電話がかかってくる。『サッドティー』『知らない、ふたり』で〈好きということ〉について問い続けてきた映画監督・今泉力哉が東京と地元の福島を舞台に描く〈新しい死生観〉と〈映画づくり〉についての群像劇。

10/27(木) 10:20 11/01(火) 17:25

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©2016 UNDERDOG FILMS
『太陽を掴め』(Grab the Sun)
89分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:UNDERDOG FILMS
監督/脚本:中村祐太郎
脚本:木村 暉
プロデューサー:髭野 純
撮影:鈴木一博
編集:谷口恒平
音楽:池永正二
出演:吉村界人、浅香航大、岸井ゆきの、三浦 萌、森 優作、内田淳子、松浦祐也、古舘寛治、柳楽優弥

吉村界人×浅香航大×岸井ゆきの、新鋭・中村祐太郎監督が描く、89分間の"真っ赤な青春群像劇"。 心揺さぶる激唱で伝える、ヒリつくように純真な「青春×音楽」映画が誕生! 渋谷のライブハウス、人気上昇中のミュージシャンであるヤットの歌声に、歓声が湧く。彼を撮るフォトグラファーのタクマ。タクマの元恋人であるユミカ。高校時代からの同級生である3人は、それぞれに吐き出せない気持ちを抱きながら日々を過ごしていた。

10/26(水) 16:20 11/01(火) 20:50

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©2016 Sony Music Artists
『ハローグッバイ』(Hello, Goodbye)
80分/カラー/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
監督:菊地健雄
脚本:加藤綾子
企画/プロデュース:内田わか
プロデューサー:平林 勉
撮影監督:佐々木靖之
録音:高田伸也
音楽(主題曲/劇中曲):渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)
出演:萩原みのり、久保田紗友、もたいまさこ、渡辺シュンスケ、渡辺真起子、木野 花、小笠原 海(超特急)、岡本夏美

それぞれ心に問題を抱えた、クラスの中で交わることがないふたりの女子高生が、おばあさんと出会い交流することで、ぶつかり合い、認め合いながら一歩前に進んでいく物語。この時にしかない思春期の揺れ動く少女たちの気持ちを繊細に描く青春ドラマ。若手注目株の萩原みのり、久保田紗友がダブル主演。ふたりを導くおばあさん役には、もたいまさこ。監督は、助監督として『64 ロクヨン』『舟を編む』『岸辺の旅』などで名作の数々を支え、初監督作品『ディアーディアー』がモントリオール世界映画祭に正式出品されるなど、注目の菊地健雄。

10/27(木) 14:35 10/30(日) 20:35

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©大田原愚豚舎
『プールサイドマン』(POOLSIDEMAN)
117分/モノクロ/日本語(英語字幕付き)/2016年/日本
配給:大田原愚豚舎
製作総指揮/脚本/編集/監督:渡辺紘文
製作総指揮/音楽監督:渡辺雄司
撮影監督:方又玹
製作:渡辺秀樹、渡辺あけみ
特別協力:今村幸治郎、今村京子
出演:今村 樂、渡辺紘文、平山ミサオ、黒崎宇則、戸田古道、鈴木 仁、武田美奈、かりん

世界の狂気や悪意とは隔絶されたような北関東郊外の小さな町。水原勇介は屋内温水プールで監視員として働いている。家族も友人も恋人もいない水原の生活は、単調に繰り返される日々が続く孤独なものだ。ある日、水原は流行り病で欠員が出た隣町のプールへ、嫌われ者の同僚・白崎浩二と共に応援として出勤することになるのだが...。東京国際映画祭をはじめ国内外の映画祭に出品され反響を呼んだ『そして泥船はゆく』『七日』の渡辺紘文・雄司兄弟による最新作。主演はこの作品が映画初出演となる今村樂。独自の世界観と表現方法で挑戦的な映画を創造し続ける渡辺兄弟が、現代日本社会の歪みをあぶり出し、不可解な現代日本人像を追究する衝撃作。

10/29(土) 20:10 10/31(月) 16:40

公式サイト作品詳細ページ
©DDTプロレスリング
©2016「星くず兄弟プロジェクト」
©松竹ブロードキャスティング
『俺たち文化系プロレスDDT』『星くず兄弟の新たな伝説』『変態だ』
(Japanese Cinema Splash Out of Competition)

『俺たち文化系プロレスDDT』
2016年/75分/カラー
マッスル坂井×松江哲明 W監督
ドキュメンタリー映画監督の松江哲明と、スーパー・ササダンゴ・マシンとして活躍中のマッスル坂井がタッグを組み、坂井が所属するプロレス団体、DDTの1年間を追いかけたドキュメンタリー。
監督:マッスル坂井、監督:松江哲明
出演:大家 健、HARASHIMA、男色ディーノ

『星くず兄弟の新たな伝説』
2016年/132分/カラー
快作ロックミュージカル映画
80年代に上映されカルト・ムービーとなったミュージカル映画『星くず兄弟の伝説』が、装いも新たな映画となった。原案は天才的ミュージシャンの近田春夫。監督はヴィジュアリストの手塚眞。
原案:近田春夫、監督/プロデューサー/脚本:手塚 眞
出演:三浦涼介、武田航平、荒川ちか

『変態だ』
2016年/76分/カラー&モノクロ
青春ロックポルノムービー!
〈監督 安齋肇×企画原作 みうらじゅん×主演 前野健太〉で贈る、最高にスタイリッシュな青春ロックポルノムービー。青春が何だ? 愛が何だ? 才能が何だ? 安齋肇が真正面からぶった切る全く新しい映画が誕生した!
監督:安齋 肇、企画/原作/脚本:みうらじゅん
出演:前野健太、月船さらら、白石茉莉奈

11/02(水) 22:20

公式サイト作品詳細ページ
【ユース】

© 2afilm
『フロッキング』(Flocking)
109分/カラー/スウェーデン語(日本語・英語字幕付き)/2015年/スウェーデン
監督:ベアータ・ゴーデーレル
プロデューサー:アンニカ・ヘルストロム、アグネータ・ファーゲシュトロム=オルソン
脚本:エンマ・ブローシュトロム
撮影監督:ヨスタ・レイランド
出演:ファティーメ・アゼミ、ヨン・リスト、エヴァ・メランデル、マーリン・レヴァノン、ヘンリック・ドルシン、ヤコブ・エーマン

スウェーデンの小さな田舎町。女子高校生が親密なはずの青年をレイプで告発するが、青年は否定する。果たして少女の狂言なのか、それとも青年が嘘をついているのか? 町はゴシップで揺れ、少女は嫌がらせを受け、青年も疲弊し、互いに深く傷ついていく。実話をベースに、若者の心の揺れや、噂に振り回される群集心理を丁寧に描いた問題作である。青年たちのリアルな演技が胸に迫る。ベルリンをはじめ、国際映画祭で受賞多数。

10/30(日) 13:20 11/03(木) 14:05

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©TYFBH, LLC
『リトル・メン』(Little Men)
85分/カラー/英語(日本語字幕付き)/2016年/アメリカ
監督:アイラ・サックス
音楽:ディコン・ハインクリフェ 
撮影監督:オスカー・デュラン
編集:モリー・ゴールドスタイン、アフォンソ・ゴンサウヴェス
プロダクション・デザイン:アレクサンドラ・シャーラー
美術監督:ラムゼイ・スコット
装飾:エミリー・ディースン
コスチューム・デザイン:エデン・ミラー
出演:グレッグ・キニア、ジェニファー・イーリー、パウリナ・ガルシア、テオ・タプリッツ、マイケル・バルビエリ

ジェイク少年の一家は、亡くなった祖父が遺した建物に引っ越す。その1階で洋服店を営む女性の息子とジェイクは友達になるが、祖父はその女性にテナント料を免除していた。最初は大目に見ていた親だが、徐々に態度を硬化させていく...。大人の事情と少年の世界の衝突を描き、それぞれの立場や言い分に説得力がある秀逸なドラマ。無垢な少年が大人へ成長する際に伴う痛みがリアルに伝わってくる。ベルリン映画祭上映作品。

10/26(水) 20:00 11/03(木) 17:20

公式サイト作品詳細ページ
©Lichtblick Media, Beachside, Indi Film, SWR 2016
『アメリカから来たモーリス』(Morris from America)
90分/英語、ドイツ語(日本語・英語字幕付き)/2016年/米国・ドイツ
監督/脚本:チャド・ハーティガン
プロデューサー:アデル・ロマンスキ、サラ・マーフィー、マーティン・ハイスラー、ガブリエル・シモン
撮影監督:ショーン・マケルウィー
編集:アンネ・ファビニ
音楽:キーガン・デウィット
出演:クレイグ・ロビンソン、マーキース・クリスマス、カーラ・ジュリ、リナ・ケラー、ヤクブ・ゲルシャウ

アメリカ人で黒人のモーリスは、父とドイツの小さな町に住んでいる。まわりは白人だらけだ。ちょっと差別を受けるけど、まあ大丈夫。バスケはできないけど、ラップなら得意。そして好きな子もできた! オールドスクールな父親とのナイスなやりとりや、美人家庭教師との交流などを絡め、思春期の少年の等身大の姿を描くキュートなコメディ。人種差別問題を自然な形で挿入するセンスが冴えている。サンダンス映画祭審査員特別賞受賞。

10/30(日) 10:20 11/03(木) 11:05

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コンペティションワールド・フォーカスUCLA復元コレクションアジアの未来/日本映画スプラッシュ/ユース




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