OUTSIDE IN TOKYO：映画の21世紀をみつめて

『重なり連なる』
23分／HD／2011年
監督：池田千尋
脚本：杉田協士　撮影：池内義浩　音楽：まつきあゆむ　 録音：黄永昌
編集：田巻源太　助監督：杉田協士　 制作：三栖かおる、柴野淳　制作協力：伊藤萌
ロケーション：強瀬誠　 プロデューサー：冨永威允、山中羽衣　製作統括：富永勲
出演：北村美岬、いけだとも実、まつきあゆむ
企画・製作：SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ　制作：QULT　監修・支援：埼玉県 

舞台は潰れかけの洋品店。
音楽の道を夢見て東京へ上京した「清にい」。
実家の洋品店に残り、経営の厳しい店を見守り続けてきた「春子」。
父親が亡くなり、清にいは店を継ぐ、と伝えるために埼玉に戻ってくるがー。

『とんねるらんでぶー』
33分／HD／2011年
監督・脚本：池田千尋　
助監督：近藤有希　撮影：山崎裕 録音：森英司
編集：田巻源太　音楽：長嶌寛幸　 ラインプロデューサー：金森保
プロデューサー：坂本直彦、岡田恒明
出演：吉永淳、鈴木卓爾、美保純、藤田憲右（トータルテンボス）、 大村朋宏（トータルテンボス）、平畠啓史
製作・配給：吉本興業株式会社　制作：ザ・ワークス 

退屈な田舎町から早く出て行きたくて仕方がない咲子は、歌うことが大好きな女子高生。
実家がみかん農家であることもあり、今年の町民祭では農協バンドとともに「みかんの歌」 を歌うことになっているのだが、自分の夢からは程遠い現実に苛立ちを隠せない。
鬱積した感情の赴くがまま、夢へと向かう象徴であるトンネルを抜け、向こう側へと出ようと走り出す咲子。
辿り着いたトンネルの向こうで咲子が見たものとは、そして出会ったものとは......。
静岡県浜松市三ヶ日町にて制作。

『温泉兄妹』
13分／HD／2011年
監督・脚本：池田千尋　
助監督：海野敦　撮影：月永雄太　 録音：高田伸也　編集：田巻源太　
音楽：野崎美波　 プロデューサー：新名隆大、太田勝己
出演：佐津川愛美、関口崇則、小澤雄志
製作：テレビ静岡 

テレビ静岡製作のドキュメンタリードラマ『Life Again〜再生〜』内にて放送。
静岡県浜松市弁天町に実際にあるホテル『開春楼』を舞台に、ある兄妹の絆が温泉を通して再生していく様を描く。
ほのぼのとしてちょっと可笑しい兄妹たちのショートムービー。

『夕闇ダリア』
70分／HD／2011年
監督・脚本：池田千尋
助監督：海野敦　撮影：池内義浩　 照明：山本浩資　録音：伊藤裕規
美術：平井敦郎　衣装：宮本まさ江　 ヘアメイク：小渕彰子　編集：菊井貴繁
音楽：野崎美波　 プロデュース：越川道夫
出演：吉井怜、柄本佑、桃生亜希子、鈴木晋介、小澤雄志、小石川祐子
製作：クロックワークス／キングレコード　制作・配給：スローラーナー 

「女性の恋とセックス」をテーマに撮り上げた「ポルノチック」シリーズの1作。
恋に迷い幻想に惑わされる女性の姿を描く。
花屋を営むかなえは店員である大谷と付き合っていたが、彼には本命の恋人「由起子さん」がいた。
この恋を止めたいと悩む日々の中、かなえは「由起子さん」に出会う。
しかしそれは幻覚で...。

『兎のダンス』
41分／HD／2007年
監督・脚本：池田千尋
撮影：馬場一幸　美術：三ツ松けいこ　 録音：甲斐田哲也　ヘアメイク：西田美香
編集：福岡典子　 整音：三好紗恵　音楽：山田耕治　製作：田中深雪
出演：伊藤沙莉、大森百香、三浦誠己、渡辺真起子
製作：東京藝術大学大学院映像研究科 

１３歳のさなえは母と６歳の妹と暮らしている。
彼女には漁師の祖父がいるが、素直に接することができないでいた。
ある夜、強い雨の音に目を覚ますさなえ。
まどろみのなかで雨音はいつしか河の流れに変わり、目を開くと漁船の上に横たわっていた。
祖父の好きなハーモニカの音色が遥かに聞こえて----翌朝、おじいちゃんの訃報が届く。
その死をきっかけに、露になる周囲との摩擦。
混乱の中さなえは家を飛び出し、漁船の停まる川へと自転車を走らせるが......。

『人コロシの穴』
36分／16mm／2002年
監督・脚本：池田千尋
助監督：菊池健雄　撮影：保坂大輔　 照明：岩井秀世　録音：久世圭子　
美術：原尚子　 記録：福本明日香　整音：臼井勝　編集：筒井武史
出演：桐野ゆき（現・藤崎ルキノ）、磯沙智代、木田貴裕、西山洋一
製作：映画美学校 

風が強く吹いている丘の上、一人の少女がうたを歌いながら穴を掘っている―――、
成長した少女はお腹の中に一つの命を宿すが、誰にも告げられないまま堕胎してしまう。
彼女の中には見られたくないものを穴に埋めていた過去が浮かび上がり、彼女の前には家族や恋人との埋められない現実が横たわる。
ある朝、追い詰められた彼女は恋人の元をそっと抜け出し街をさまよい歩くのだが......。
2003年カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門正式招待作品。

『四谷怪談』
101分／16mm／2006年
監督・脚本：池田千尋
助監督：石谷岳寛　撮影：久保田智　 照明：木津俊彦　録音：森永泰弘　
美術：塚本周作、竹内郁恵　ヘアメイク：西田美香　編集：筒井武文　 
プロデューサー：杉原永純 
原作：鶴屋南北『東海道四谷怪談』
出演：眞島秀和、中村優子、藤田陽子、石橋けい、甲本雅裕、浜田晃
製作：東京藝術大学大学院映像研究科 

鶴屋南北作『東海道四谷怪談』を現代に蘇らせた作品。
現代の伊右衛門である伊橋と、その妻・陽子の間に生まれる究極の愛への道筋をホラー映画の中に描いている。
この世で一番怖いのは女の情念。
普通の女が「お岩」へと変貌するシーンの恐ろしさが見物。

製薬会社研究員である伊橋は、陽子の父・四谷と共に新薬の開発中だった。
研究中に昏倒した四谷を救うため、大雨の中を病院へと向かった伊橋は人を撥ね、逃げてしまう。
その夜から、伊橋の人生の歯車は狂いだした。
ひき逃げをネタに伊橋を強請る男・香川の出現、薬の開発中に図らずも生まれる恐ろしい毒。
伊橋の罪を背負うかのように精神のバランスを崩していく陽子。
絶望と混乱の中、罪を隠すため新たな罪を重ねる伊橋。
それが更なる不幸と非情な恐怖を呼ぶとも知らずに。

『東南角部屋二階の女』
105分／35mm／2008年
監督：池田千尋
脚本：大石三知子　助監督：近藤有希　撮影：たむらまさき　 照明：平井元　
美術：三ツ松けいこ　録音：南徳昭　衣装：篠塚奈美　ヘアメイク：百瀬広美　 
編集：大重裕二　音楽：長嶌寛幸　キャスティング：城戸史朗　 
ラインプロデューサー：金森保　プロデューサー：石毛栄典、磯見俊裕　 
出演：西島秀俊、加瀬亮、竹花梓、大谷英子、塩見三省、高橋昌也、香川京子
製作：トランスフォーマー　配給：トランスフォーマー＝ユーロスペース 

真剣に生きることを避けている若者たちと、日常を丹念に生きている年老いた老人たち。
同じ場所と同じ時間を共有し、同じ想いを胸に抱くまでの、その穏やかで、胸揺さぶられる日々を描いた、どこか懐かしくも新鮮な光を放つ物語。
人生につまづき、古びたアパートに身を寄せることになった3人の若者が、アパートのオーナー達との交流を通じて再生していく様を描く。
2009年全州国際映画祭インターナショナルコンペティション部門正式招待作品。

『妙子の恋』
25分（予定）／HD／2012年
監督・脚本：池田千尋
撮影：今井孝博　録音：黄永昌　 編集：田巻源太　助監督：山田ゆき、上田浩之　 
プロデューサー：大作昌寿、伊達浩太朗
出演：亀岡園子、佐々木大介、岡明子、比佐仁
製作：REALWAVE 

とあるカフェで、妙子は恋をした。
人生も半ばを過ぎた女性の、純粋で真っすぐな、しかしそれゆえ狂気に向かう、ある恋の物語。
REALWAVE主催の映像俳優ワークショップを通して制作された作品。
「恋とは決闘である」