2010.11.22 update |
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上映プログラム |
『勝手にしやがれ』 フランス/1959年/89分/35ミリ/BW 1960年ジャン・ヴィゴ賞/1960年ベルリン映画祭最優秀監督賞作品 ニュープリントで上映(予定) 撮影:ラウール・クタール 出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ 「ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン!」とシャンゼリゼ大通りで新聞を売るジーン・セバーグ。「俺は最低だ」と呟きハンフリー・ボガートのマネをして死んでいくジャン=ポール・ベルモンド。青春の息吹きがみずみずしいヌーヴェル・ヴァーグの永遠の名作。ジャンプ・カットや隠し撮り、古い映画文法を破壊して、世界の映画を変えた金字塔的な傑作。 |
『はなればなれに』 フランス/1964年/96分/35ミリ/BW 撮影:ラウール・クタール 音楽:ミシェル・ルグラン 出演:アンナ・カリーナ、サミー・フレイ、クロード・ブラッスール オディールとフランツとアルチュール、3人の青春アウトサイダーが、パリ郊外で大金の強奪計画を実行することになる...。楽しさいっぱいのマディソン・ダンスやルーヴルの駆けっこ。カリーナのキュートな魅力。名手クタールのモノクローム映像。ルグランの軽快な音楽。即興の香りが全編にただよう。タランティーノ、ヴェンダース、エリセ、アニエスb.が愛するゴダール・ベストワン映画。 |
『気狂いピエロ』 フランス/1965年/109分/35ミリ/カラー/シネスコ 撮影:ラウール・クタール 音楽:アントワーヌ・デュアメル 出演:ジャン=ポール・ベルモンド、アンナ・カリーナ フェルディナンはマリアンヌを絶望的に愛している。ふたりは日常的な悪夢の街パリを脱出して南へ。フランスを縦断するふたりの旅は、冒険活劇漫画<ピエ・ニクレ>の主人公たちのように、アナーキーで暴力的で犯罪に彩られていく。「勝手にしやがれ」がヌーヴェル・ヴァーグ誕生の決定打だとすれば、「気狂いピエロ」はその波の頂点を極めた記念碑的な傑作。 |
『ウイークエンド』 フランス/1967年 /95分/35ミリ/カラー 撮影:ラウール・クタール 音楽:アントワーヌ・デュアメル 出演:ミレイユ・ダルク、ジャン・ヤンヌ、ジャン=ピエール・レオ、アンヌ・ヴィアゼムスキー パリ16区のブルジョワ夫婦のウイークエンドの旅。物語は地球と宇宙を、20世紀と古代を、叙事詩的に縦横していく。斬新なファッション。300メートルの大移動撮影で伝説となった渋滞シーン。クタールの圧倒的な映像美。ゴダール映画の大きなピークとなったこの傑作は、ゴダールが映画への決別を宣告して新たな出発を遂げた記念碑だ。 |
『右側に気をつけろ』 フランス/1987年/81分/35ミリ/カラー 出演:レ・リタ・ミツコ、ゴダール、ジェーン・バーキン、フランソワ・ベリエ 映像と音とテクストの爆撃、時速100キロの眩さに輝く衝撃、80年代ゴダールの最高傑作と絶賛される本作でゴダールは、ドストエフスキーの「白痴」を愛読する殿下の役で主演も。今夕までに映画を1本つくれば過去の罪を許される空の旅に出発する。レ・リタ・ミツコ、フランソワ・ベリエら名優たちの競演で、かつてなかった詩と喜劇の世界が現出する。 |
『JLG/自画像』 フランス・スイス/1995年/62分/35ミリ/カラー 音楽:アルヴォ・ベルト 出演:ゴダール、ジュヌヴィエーヴ・バスキエ 自伝を映画にした例はあっても、画家のように自画像を映画にした例はかつてない。JLGことゴダールが自らを描く新たな挑戦。原題の副題は"12月の自画像"。レマン湖畔の自宅とアトリエと冬の風景のなかで展開する、詩人にして哲学者の映画作家の内面が痛切に心をうつ傑作。"これほど高密度にゴダールが詰まっている作品は他にない"(蓮實重彦氏)。 |
短編『シャルロットとジュール』 フランス/1958年/14分/BW 出演:ジャン=ポール・ベルモンド(声はゴダール)、アンヌ・コレット 「勝手にしやがれ」が誕生する1年前、まだ無名だったゴダールがまだ無名のベルモンドとアンヌ・コレットを主演に、自分のアパルトマンの1室で撮り上げた短編。分かれた恋人シャルロットが自分のもとに戻ってきたと信じて速射砲のようにしゃべるベルモンドだが、声はなんとゴダールによる吹き替え。ヌーヴェル・ヴァーグの香りいっぱいの傑作。(「JLG/自画像」に併映。) |
『フォーエヴァー・モーツアルト』 フランス・スイス/1996年/84分/35ミリ/カラー 音楽:デイヴィッド・ダーリングほか 出演:マドレーヌ・アサス、ヴィッキー・メシカ ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争が勃発。カミーユは演劇仲間とミュッセの<戯れに恋はすまじ>をサラエヴォで上演すると決心し、新作「宿命のボレロ」にとりかかっていた父の映画監督ヴィッキーは若者たちと戦火の渦中にむかう。<ウイ>の一言のシーンのために600回のテークをする撮影。死せる若者に上演の衣装を着せる追悼。光と響きで爆走するゴダールの美しい傑作。 |
映画史特別編『選ばれた瞬間』 フランス/2004年/80分/35ミリ/カラー 2005年カンヌ映画祭正式招待作品 音楽:アルヴォ・ベルト、ヒンデミット、ベートーヴェン、バルトーク、シューベルトほか 出演:ゴダール 1988年から1998年にかけて完成した5時間を超えるデジタルビデオ大作「映画史」(全8章)をゴダール自身が35mmフィルムに変換し、「映画史」の普及版として完成したのが「選ばれた瞬間」だ。全8章から文字通り選ばれた瞬間たちだが、サウンドも映像も新たな編集で、全体の流麗で荘重な流れはまばゆいほどの美しさだ。 |
短編『フレディ・ビュアシュへの手紙』 スイス/1981年/12分/35ミリ/カラー 音楽:ラヴェル<ボレロ> 出演:ゴダール スイスのローザンヌ市誕生500年を記念して、市の発注で作られた短編。題名のフレディ・ビュアシュはローゼンヌのシネマテークの創設者で、ゴダールからも世界中の映画人からも信頼があつい。短編とはいえ、ゴダールの短編は密度が高い。映画論が、都市論が、人生論が、ラヴェルのボレロにのって展開する。(「選ばれた瞬間」に併映。) |
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ジャン=リュック・ゴダール フィルモグラフィー |
1954 | 『コンクリート作業』(短編) OPERATION BETON |
1955 | 『コケティッシュな女』(短編) UNE FEMME COQUETTE |
1957 | 「男の子の名前はみんなパトリックっていうの」(短編) CHARLOTTE ET VERONIQUE OU TOUS LES GARCONS S'APPELLENT PATRICK |
1958 | 「シャルロットとジュール」(短編) CHARLOTTE ET SON JULES |
1958 | 「水の話」(短編) UNE HISTOIRE D'EAU |
1959 | 「勝手にしやがれ」 A BOUT DE SOUFFLE |
1960 | 「小さな兵隊」 LE PETIT SOLDAT |
1961 | 「女は女である」 UNE FEMME EST UNE FEMME |
1961 | 「怠惰の罪(「新・七つの大罪」の1篇)」 LA PARESSE (Episode des SEPT PECHES CAPITAUX) |
1962 | 「女と男のいる舗道」 VIVRE SA VIE |
1962 | 「新世界」(「ロゴパグ」の1篇) LE NOUVEAU MONDE (Episode de ROGOPAG) |
1963 | 「カラビニエ」 LES CARABINIERS |
1963 | 「立派な詐欺師(「世界詐欺物語」の1篇)」 LE GRAND ESCROC |
1963 | 「軽蔑」 LE MEPRIS |
1964 | 「はなればなれに」 BANDE A PART |
1964 | 「恋人のいる時間」 UNE FEMME MARIEE |
1965 | 「アルファヴィル」 ALPHAVILLE OU UNE ETRANGE AVENTURE DE LEMMY CAUTION |
1965 | 「モンパルナスとルヴァロワ(「パリところどころ」の1篇)」 MONTPARNASSE - LEVALOIS (PARIS VU PAR...) |
1965 | 「気狂いピエロ」 PIERROT LE FOU |
1966 | 「男性・女性」 MASCULIN FEMININ |
1966 | 「メイド・イン・USA」 MADE IN USA |
1966 | 「彼女について私が知っている二、三の事柄」 DEUX OU TROIS CHOSES QUE JE SAIS D'ELLE |
1966 | 「未来展望」(「愛すべき女・女たち」の1篇) ANTICIPATION OU L'AMOUR EN L'AN 2000 (Episode du film LE PLUS VIEUX METIER DU MONDE) |
1967 | 「カメラ・アイ」(「ベトナムから遠く離れて」の1篇) CAMERA-OEIL (Episode de LOIN DU VIETNAM) |
1967 | 「中国女」 LA CHINOISE |
1967 | 『放蕩息子たちの出発と帰還』(別題『愛』)(『愛と怒り』(別題『復讐/七〇年』)の1篇) L'ALLER ET RETOUR ANDANTE E RITORNO DES ENFANTS PRODIGUES DEI FIGLI PRODIGHI ou AMORE (Episode de AMORE E RABBIA ouVANGELO/70) |
1967 | 「ウィークエンド」 WEEK-END |
1968 | 『楽しい科学』 LE GAI SAVOIR |
1968 | 「ワン・プラス・ワン」 ONE PLUS ONE |
1968 | 『あたりまえの映画』 UN FILM COMME LES AUTRES |
1968 | 『ワン・アメリカン・ムービー』 ONE AMERICAN MOVIE (ONE A.M.) |
1969 | 「ブリティッシュ・サウンズ」 BRITISH SOUNDS |
1969 | 「プラウダ(真実)」 PRAVDA |
1969 | 「東風」 VENT D'EST |
1969 | 「イタリアにおける闘争」 LUTTE EN ITALIE |
1970 | 『ウラジミールとローザ』 VLADIMIR ET ROSA |
1972 | 「万事快調」 TOUT VA BIEN |
1972 | 『ジェーンへの手紙』 LETTER TO JANE |
1974 | 「ヒア&ゼア こことよそ」 ICI ET AILLEURS |
1975 | 『パート2』 NUMERO DEUX |
1975 | 「うまくいってる?」 COMMENT CA VA? |
1976 | 『6×2』 SIX FOIS DEUX (Sur et sous la communication) |
1978 | 『二人の子どもフランス漫遊記』 FRANCE TOUR DETOUR DEUX ENFANTS |
1980 | 「勝手に逃げろ/人生」 SAUVE QUI PEUT (LA VIE) |
1980 | 『「勝手に逃げろ/人生」のシナリオ』 SCENARIO DE SAUVE QUI PEUT (LA VIE) |
1981 | 「フレディ・ビュアシュへの手紙」(短編) LETTRE A FREDDY BUACHE |
1981 | 「パッション」 PASSION |
1982 | 『「パッション」のためのシナリオ』 SCENARIO DU FILM PASSION |
1982 | 『映像を変えること』(『様々な理由による変化』の一挿話) CHANGER D'IMAGE (Episode de CHANGEMENT A PLUS D'UN TITRE) |
1983 | 「カルメンという名の女」 PRENOM CARMEN |
1983 | 「こんにちは、マリア」 JE VOUS SALUE MARIE |
1983 | 『映画「こんにちは、マリア」のためのささやかな覚書』 PETITES NOTES A PROPOS DU FILM JE VOUS SALUE MARIE |
1984-85 | 「ゴダールの探偵」 DETECTIVE |
1985 | 『ソフト&ハード』 SOFT AND HARD (A soft conversation between two friends on a hard subject) |
1986 | 「映画というささやかな商売の栄華と衰退」 GRANDEUR ET DECADENCE D'UN PETIT COMMERCE DE CINEMA |
1986 | 『ウディ・アレン会見』 MEETING WOODY ALLEN |
1986-87 | 「アルミード」(「アリア」の一挿話) ARMIDE Sequence pour le film ARIA |
1987 | 「右側に気をつけろ」 SOIGNE TA DROITE |
1987 | 「ゴダールのリア王」 KING LEAR |
1988 | 『全員が練り歩いた』 ON S'EST TOUS DEFILE |
1988 | 『言葉の力』 PUISSANCE DE LA PAROLE |
1988 | 『最期の言葉』(『・・・の見たフランス』、日本発売ビデオ題『パリ・ストーリー』の一挿話) LE DERNIER MOT (Episode de LES FRANCAIS VUS PAR...) |
1988-89 | 『ダルティ報告』 LE RAPPORT DARTY |
1990 | 「ヌーヴェルヴァーグ」 NOUVELLE VAGUE |
1990 | 『芸術の幼年期』 L'ENFANCE DE L'ART |
1991 | 『忘却に抗って』(「忘却に抗って」の一挿話) Episode de CONTRE L'OUBLI |
1991 | 「新ドイツ零年」 ALLEMAGNE NEUF ZERO |
1993 | 『子供たちはロシア風に遊ぶ』 LES ENFANTS JOUENT A LA RUSSIE |
1992-93 | 「ゴダールの決別」 HELAS POUR MOI |
1994 | 『たたえられよ、サラエヴォ』 JE VOUS SALUE SARAJEVO |
1993-94 | 「JLG/自画像」 JLG/JLG |
1995 | 『フランス映画の2×50年』 2×50 ANS DE CINEMA FRANCAIS |
1996 | 「フォーエヴァー・モーツアルト」 FOR EVER MOZART |
1996 | 『TNSへのお別れ』 ADIEU AU TNS |
1996 | 『プリュ・オ-!』 PLUS OH! |
1988-98 | 「映 画 史」-1A「すべての歴史」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,1A,TOUTES LES HISTOIRES |
1988-98 | 「映 画 史」-1B「ただ一つの歴史」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,1B,UNE HISTOIRE SEULE |
1994-98 | 「映 画 史」-2A「映画だけが」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,2A,SEUL LECINEMA |
1994-98 | 「映 画 史」-2B「命がけの美」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,2B,FATALE BEAUTE |
1995-98 | 「映 画 史」-3A「絶対の貨幣」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,3A,LA MONNAIE DE L'ABSOLU |
1995-98 | 「映 画 史」-3B「新たな波」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,3B, UNE VAGUE NOUVELLE |
1997-98 | 「映 画 史」-4A「宇宙のコントロール」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,4A,LE CONTROLE DE L'UNIVERS |
1998 | 「映 画 史」-4B「徴(しるし)は至る所に」 HISTOIRE(S) DU CINEMA,4B,LES SIGNES PARMI NOUS |
1998 | 『オールド・プレース』 THE OLD PLACE |
1999 | 『21世紀の起源』 L'ORIGINE DU XXIème SIECLE |
2001 | 「愛の世紀」 ELOGE DE L'AMOUR |
2002 | 「時間の闇の中で(「10ミニッツ・オールダー イデアの森」の1篇)」 DANS LE NOIR DU TEMPS |
2002 | 『自由と祖国』 LIBERTE ET PATRIE |
2004 | 「アワーミュージック」 NOTRE MUSIQUE |
2004 | 「映画史特別編 選ばれた瞬間」 MOMENT CHOISIS DES HISTOIRE(S) DU CINEMA |
2006 | 『真の偽造パスポート」 VRAI FAUX PASSEPORT |
2006 | 『徴兵拒否者のための祈り(I)/(II)』 PRIERE POUR REFUZNIKS (I)/(II) |
2006 | 『あるカタストロフ』 UNE CATASTROPHE |
2008 | 『演出家たちの日記 ゴダール篇』 TSR-JOURNAL DES REALISATEURS:JEAN-LUC GODARD |
2010 | 『エリック・ロメール追悼』 POUR ERIC ROHMER |
2010 | 「ゴダール・ソシアリスム」 FILM SOCIALISME |
「 」印は日本で劇場未公開 |
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