映画批評家大寺眞輔氏が主宰する、世界最先端の映画を日本に届けるプロジェクト<DotDash>が、その第一弾として「ジョアン・ペドロ・ロドリゲス・レトロスペクティヴ」開催の企画を進めている。
ポルトガルの新星ジョアン・ペドロ・ロドリゲスの作品は、新作が発表されるたびに、フランスの「リベラシオン」や「カイエ・デュ・シネマ」「レ・ザンロキュプティーブル」などで大きく取り上げられ、2010年にはハーバード大学、2012年にはリオデジャネイロ国際映画祭でレトロスペクティヴが開催されており、ジャン・ジュネやファスビンダーらの系譜を受け継ぐ、現代映画における最も重要な映画作家のひとりであるという。(プレスリリースより抜粋、要約)
そうした重要な映画作家の作品が、世知辛い今の日本では輸入して上映することが難しいという状況になっていくのであれば、日本は世界の映画の最先端からとりのこされてしまう、という危機感が、<DotDash>主宰大寺氏をアクションに駆り立てたという。そして、この国で一映画批評家がこうした形で声を上げるのは大変勇気がいることだと思うのだが、今回の「ジョアン・ペドロ・ロドリゲス・レトロスペクティブ」開催にあたって、<DotDash>はクラウドファンディングを活用した活動資金の支援を呼びかけている(締め切り間近!) 。クラウドファンディングという観客に開かれたプラットフォームを、上映活動の一環に組込もうというソーシャルな試みは映画の制作プロセスと上映システムにおけるデジタル化が進行する流れの中では、当然検討されて然るべきアイディアのひとつに違いない。
https://readyfor.jp/projects/dotdashfilmこの企画が成功した暁には、さらなる野心的な企画の用意があるとのこと。<DotDash>の活動を楽しみにしつつ、懐に余裕のある方は、是非とも活動支援に一役を!
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