(上原輝樹) |
2012.8.9 update |
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上映プログラム |
『ルートヴィヒII世のためのレクイエム』 1972年(134分)※デジタル上映 監督・脚本/ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク 撮影/ディートリヒ・ローマン 出演/ハリー・ベア、ペーター・ケルン、ペーター・モーラント、ギュンター・カウフマン バイエルン国王であり、リヒャルト・ヴァーグナーのパトロンとしても知られるルートヴィヒII世(1845-1886)。ヴァーグナーのオペラを髣髴とさせる書き割りセットを背景に、ルートヴィヒII世をめぐる夢幻的な物語が、ヴァーグナーからヒトラーを結ぶドイツ史を照らし出す。既存の映画美学を否定する「未来の音楽としての映画」として制作された「ドイツ三部作」の第一作。 |
『カール・マイ』 1974年(182分)※デジタル上映 監督・脚本/ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク 撮影/ディートリヒ・ローマン 出演/ヘルムート・コイトナー、クリスティーナ・ゼーダーバウム、ケーテ・ゴルト、アッティラ・ヘルビガー ドイツの冒険小説家カール・マイ(1842-1912)の半生を描いた「ドイツ三部作」の第二作。ネイティヴ・アメリカンと白人の友情を描いた「ウィネトウ」を始め、映画化されたマイの小説は多数。ヒトラーも熱烈な愛読者だったと言われる。マイを演じるヘルムート・コイトナーは、40年代から50年代にかけてのドイツを代表する映画作家。クリスティーナ・ゼーダーバウムなど、ナチ時代のスター俳優も出演。 |
『ヒトラー、あるいはドイツ映画』 1977年(計410分)※デジタル上映 第1部「盃」(91分) 第2部「ドイツの夢」(126分) 第3部「冬物語の終わり」(93分) 第4部「われわれ、地獄の子どもたち」(100分) 監督・脚本/ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク 撮影/ディートリヒ・ローマン 出演/ハインツ・シューベルト、ペーター・ケルン、ヘルムート・ランゲ、ライナー・フォン・アルテンフェルス 「ドイツ三部作」の掉尾を飾る最大の問題作。ヒトラーおよびドイツ史をめぐるさまざまな視覚的、音楽的、言語的要素のシュールレアリスティックな混合。ジーバーベルクの目指す「ブレヒト+ヴァーグナー」の壮大な実験であると同時に、「未来の音楽としての映画」の完成形を模索する。スーザン・ソンタグから「20世紀最高の芸術作品かつ史上最高の映画」と激賞された。 |
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