2011.8.23 update |
入場料金(当日券のみ): | 会員500円、一般1,000円 初回の1時間前から、当日全ての回のチケットを発売致します。 |
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上映プログラム |
『領域』 2010年/110分/35ミリ/カラー/英語字幕付 監督:パトリック・シハ 出演:ベアトリス・ダル、イサイエ・スルタン、アラン・リボルト、イザイ・ズルタン 17歳のピエールと燃えるような激しさを持つ40代の美しい数学者のナディア。彼らの関係は、友情とも恋愛ともいえる曖昧なものだった。大人へなりつつある青年にとって、ナディアの無軌道な生活ぶりは魅力的なものに映っていた。しかし心に傷を負い、アルコールに依存していたナディアは、次第に自暴自棄になっていく...。パトリック・シハの処女長編作。 「この映画には、人の目の中に生の周期を覗き込むときの何かしら容赦のないところがある(...)。自然現象が全てをなぎ倒してしまうかのように、そうした生の移行を映像におさめている。しかし、同時にやわらかいフォルム、気持ちを落ち着かせるような感情、ほとんど、世界の秩序との和解のようなものを放っている。」(ジャン=マルク・ラランヌ『レザンロキュプティーブル』) |
『三人の結婚』 2010年/100分/35ミリ/カラー/英語字幕付 監督:ジャック・ドワイヨン 出演:パスカル・グレゴリー、ジュリー・ドパルデュー、ルイ・ガレル、アガタ・ボニゼール ある劇作家が、彼の新作に出演する役者たちを自宅に迎える。しかし、彼の元妻やその新しい恋人、若いアシスタントなどの存在が劇作や恋愛感情と絡み合って、騒々しい一日となってしまう... 「芸術が存在の混乱にもたらす人生と想像の世界、下品と上品、カオスと秩序の間の絶え間ない行き来には、ルノワール風なリヴェット的要素があるといえるだろう(...)。」(ジャン=バティスト・モラン、「レザンロキュプティーブル」) |
『宣戦布告』 2011年/100分/35ミリ/カラー/英語字幕付 監督:ヴァレリー・ドンゼッリ 出演:ヴァレリー・ドンゼッリ、ジェレミー・エルカイム、ガブリエル・エルカイム、ブリジット・シィ ロメオとジュリエットのカップル。そしてふたりの子供、アダム。闘い、病。そして偉大な愛の物語。クリストフ・オノレの作品などで女優としても活躍しているヴァレリー・ドンゼッリの監督二作目。「今年のカンヌ映画祭で最も感動的な映画はコンペ部門ではなく、批評家週間のオープニングで上映された。『宣戦布告』は病気の子供の回復のために闘うある夫婦の話だ。戦士となったふたりは手を取り合い、勇気を持って、この災難に立ち向かう。会場では、上映後15分間拍手喝采が続いた。(...)映画祭の多くの作品によるメランコリーの闇の直中で光を放ってくれたヴァレリー・ドンゼッリとジェレミー・エルカイムは私たちのヒーローとなった。」(ステファン・ドローム、「カイエ・デュ・シネマ」) |
『パテール』 2011年/110分/35ミリ/カラー/英語字幕付・日本語同時通訳付 監督:アラン・カヴァリエ 出演:ヴァンサン・ランドン、アラン・カヴァリエ、ベルナール・ビュロー 一年の間、映画監督と俳優 であるアラン・カヴァリエとヴァンサン・ランドンは会合を重ね、互いに撮影し合っていた。アラン・カヴァリエが大統領を演じ、ヴァンサン・ランドンが首相を演じる『パテール』では、ふたりの実人生と彼らが作り出したフィクションの両方が同時に存在している。2010年カンヌ映画祭コンペティション正式出品作品。「深刻であると同時に子供っぽくもあり、誠実でありながら煙に巻くような意図、想像力から生まれたこの作品は、映画史的にもほとんど比類のない作品であるが、それでも『パテール』の類似を探すとするならば、ディドロが映画に触れていたら撮っていただろう作品として紹介することができるかもしれない。実際、ここには俳優(即興で行われたのか、本番なのか、リハなのか知ることができない)や、私たちの目の前で作り上げられていく作品についての味わいのある、気の利いた逆説を見いだすことができる。」(ジョアキム・レパスティエ、「カイエ・デュ・シネマ」) |
『ベルヴィル/東京』 2011年/75分/35ミリ/カラー/英語字幕付 監督:エリーズ・ジラール 出演:ヴァレリー・ドンゼッリ、ジェレミー・エルカイム、フィリップ・ナオン 一組のカップルがヴェニス行きの電車で出発しようとしている。しかしホームで、ジュリアンは突然マリーに別の女性と一緒になると告げ、お腹に彼の子供を身籠っている彼女をパリに置いて、旅立ってしまう。動揺したマリーはこの状況の犠牲者になることを拒否すべく、職場に慰めを求める。彼女はカルティエ=ラタンのアメリカ映画専門の映画館に務めていて、そこにはふたりの「カウボーイ」たちがいる。 「『ベルヴィル/東京』は、とてもシンプルな作風で、必ずしも巧みとは言えないが、軽業的な賭けに成功している。逸話から始まったこの作品は、恋愛についての風変わりな考察へと導いてくれる。」(フロランス・マイヤール、「カイエ・デュ・シネマ」) |
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『アデュー・フィリピーヌ』 フランス/1961年/110分/35ミリ/モノクロ/日本語字幕付 監督・脚本:ジャック・ロジエ 出演:ジャン=クロード・エミニ、イヴリーヌ・セリ、ステファニア・サバティーニ、ヴィットリオ・カプリオーリ 1960年、アルジェリア戦争の兵役を数ヵ月後に控えたミシェルは、ふたりの女の子と知り合う。双子のように仲良しだったふたりの仲は、ミシェルをめぐる嫉妬でぎくしゃくしはじめて・・・。アルジェリア戦争によって、青春の終わりによって「最後のヴァカンス」となるかけがえのない瞬間を、自由に、大らかに捉えたロジエの長編処女作。モーリス・ガレルが父親役で出演している。 |
『不戦勝』 ポーランド/1965年/74分/デジタル上映/モノクロ/日本語字幕付 監督:イエジー・スコリモフスキ スコリモフスキ自身が主人公アンジェイを演じた"アンジェイもの"の第二作。前作『身分証明書』から6年後を描いた。アマチュア・ボクサーをしながら不安定な生活をおくるアンジェイはある街で若い女と出会う。30歳の誕生日を目前にしたアンジェイは、自らの怯懦な生き方を捨て、困難に立ち向かう決意をするが...。手持ちカメラによる見事な長廻し撮影や、迫力あるボクシング試合などが素晴らしい。 |
『三十歳の死』 1982年/97分/デジタル上映/モノクロ/英語字幕付 監督:ロマン・グーピル ゴダールやポランスキーの助監督をつとめたロマン・グーピルが撮った伝説的処女作。68年を共に闘った同志の自死をきっかけに製作されたが、グーピルが仲間たちと一緒に撮った自主映画の断片と、それから十数年後に当時を振り返った関係者たちのインタビュー映像から構成されている。ある時代、歴史と,その世代の若者たちの肖像を同時に描いた忘れることのできない傑作。カンヌ映画祭カメラ・ドール受賞。「この作品は私たちがふさぐことができないでいる穴、欠けた断片を示してくれる。」(エルヴェ・グイベール、「ル・モンド」) |
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『自由、夜』 フランス/1983年/80分/35ミリ/モノクロ/日本語字幕付 監督:フィリップ・ガレル 出演:モーリス・ガレル、エマニュエル・リヴァ、ラズロ・サボ、クリスティーヌ・ボワッソン アルジェリア独立に反対する極右の武装地下組織OAS(秘密軍事組織)がテロを繰り返すパリ。FLN(アルジェリア民族解放戦線)を支援する活動家ジャンは妻ムーシュとの離婚を決意する。悲しみに沈むムーシュは、アルジェリア人の手助けをし、OASに殺されてしまう。 ジャンは、ムーシュを失った苦しみの中で出会ったアルジェ生まれの女性、ジェミナに魅かれてゆく。 「『自由、夜』は私のB級映画と言えるだろう。戦争が背景にあるラブ・ストーリーを撮りたかった。ムーシュとジャンは、第二次世界大戦の終わりに出会った、私の母と父がモデルになっている。私の父は俳優になる前、人形使いだった。」(フィルップ・ガレル) |
『キングス&クィーン』 フランス/2004年/150分/35ミリ/カラー/日本語字幕付 監督:アルノー・デプレシャン 出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・ドゥヴォス、カトリーヌ・ドヌーヴ、モーリス・ガレル 『キングス&クィーン』は「クィーン」こと美しきノラ・コトレルと、落ちぶれた「キング」、チェロ奏者のイズマエル・ヴュイヤールふたりのストーリーで構成されている。別々に展開する二つのストーリーはやがて映画の中盤で交錯し、それぞれが自分の人生と折り合いをつけいく。「『キングス&クィーン』の撮影中、ショットの合間に、モーリスはルネ・シャールやミショーの詩、そして名前は忘れてしまったが、彼が敬愛しているトルコ人作家の物語を小声で詠んでくれた。シーンの合間には、彼が「韻を踏んだ断片」と呼ぶ詩を小さな紙に書き、夜、私にそれを渡してくれた。」(アルノー・デプレシャン) |
『恋人たちの失われた革命』 フランス /2005年/182分/35ミリ/モノクロ/日本語字幕付 監督:フィリップ・ガレル 撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー 出演:ルイ・ガレル、クロティルド・エスム、ジュリアン・リュカ、モーリス・ガレル、マルク・バルベ 1968年5月、パリ。20歳になったばかりのフランソワは、兵役を拒否し、街に出て行く。そこには、彼と同じく、失うものはない若者達が大勢いた。それから1年後、彼らは再び集い、アヘンを吸ったり、音楽を聴いたりしながら、無為な時間を過ごす。ある日、フランソワは、彫刻家を目指す美しい女性リリーと出会い、恋に落ちる。彼らの愛は永遠に思えたが...。モーリス・ガレルは、実の孫であるルイ・ガレルとその母、ブリジット・シィの前でおどけてみせながら、俳優として、人間として生きていた歴史を感じさせる身体、声によって圧倒的な存在感を見せている。 2005年ヴェネチア映画祭 銀獅子賞受賞(監督賞)・オゼッラ賞(技術貢献賞) |
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