OUTSIDE IN TOKYO
SETA NATSUKI INTERVIEW

瀬田なつき『PARKS パークス』インタヴュー

6. デプレシャンの『クリスマス・ストーリー』でバーンって倒れる、
 あれをやりたいって言ってた

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OIT:染谷さんは、バタッて倒れましたよね。
瀬田なつき:あそこも結構どうするか、いろいろやったんです。最初は、デプレシャンの『クリスマス・ストーリー』(08)でバーンって倒れる、あれをやりたいって言ってたんですけど、結局時間がなくて。昔、樋口さんが(出演している)アマルリックにインタヴューして、あれどうやったんだって聞いたとき、気持ちでやったって本人に言われたというので、アクションの人にも相談したら、この動きは普通の人間じゃ出来ない、よほど特訓しなきゃ無理と言われて。

OIT:このサイトでアマルリックにインタビューした時にも聞いたんですけど、それは映画のマジックだから言わない方がいいからって言われましたけど(笑)。
瀬田なつき:そうなんですか、それじゃCGとかなんですかね、樋口さん嘘つかれてるんじゃないですかってみんな言ってたんですけど(笑)。

OIT:騙されたんじゃないですか。
瀬田なつき:私は、染谷くんに映像を見せて“気合い”でやったらしいよとか言っちゃったけど(笑)。

OIT:なるほど、樋口さんが騙そうとしたのか(笑)。
瀬田なつき:そうなんですかね、『PARKS パークス』では、ダミーの人形を借りてきたり、VFXチームに相談したりしたのですが、結局、染谷くんが、膝当てなど仕込んで、やってくれました。

OIT:あそこカット割ってるように見えないですしね。
瀬田なつき:実は結構ちゃんと緻密に割られてるんですよね、倒れるところまでは1カットですぐに足になって。

OIT:ライブハウスのシーンは丸1日くらいかけてやったんですか?
瀬田なつき:そうですね、丸1日です、『寄生獣』(15)の後だったから染谷くんは、怪我をしない倒れ方とかアクションが上手で、本当にありがとうございますと。

OIT:あの一連のシーンが凄くて、そこからチャプター8ではハルと純が対立していくんですね。やっぱりミューズだなと思ったのが、ハルがダメ出しをしますよね、曲に対してちょっと違うっていうダメ出しが結構厳しいじゃないですか。『PARKS パークス』の中では佐野史郎さんの大学教授とか、他の人たちは結構優しいのに。
瀬田なつき:そう、なんだかんだいい人ですよね。

OIT:他の人たちは優しいんだけど、ハルだけが歌に対して厳しくて、それが凄くいいなと思ったんですよ。
瀬田なつき:そうですね、駄目って言わないと話が進まないっていうのもあるんですけど。永野さん自身は、その曲を聴いてもらったら「これ凄くいいですね!」とか言ってて、いや、こっちはダメ出しする方だから(笑)。

OIT:ポップでダンサブル(笑)。
瀬田なつき:お気に入りでした(笑)。

OIT:どっちもいい曲ですけどね。
瀬田なつき:そういう風に作ってくださいってトクマルさんにはお願いしました。どっちも良く聴こえる、だけど方向が全然違うっていう。

OIT:そうですよね、どっちかをいまいちに作ってくださいとは言えない。
瀬田なつき:そうするとまた話がややこしくなります。

OIT:最後に聞きたいのですが、あのレコード屋さんってどこにあるんでしょう(笑)?
瀬田なつき:ココナッツディスクですね。吉祥寺駅から5分以内で行ける場所にあります。

OIT:へー、昔なかったですよね?
瀬田なつき:いや、結構前からあるっぽいです。

OIT:吉祥寺にあんなおしゃれなレコード屋さんが。
瀬田なつき:角度で広く見えるんですけど、ビルの中に入ってる小さなお店です。

OIT:もう次の作品は考えてるんですか?
瀬田なつき:次のはまだですね、色々なジャンルのものを撮れるといいなと思ってますけど。

OIT:結構ドラマとかCMとかも手掛けていらっしゃる。
瀬田なつき:そうですね。どのメディアも、面白いですし、映画も、頑張ります。


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