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5. 小さな規模でやるべきことはやった、そろそろもう少し野心的なものに挑戦したい |
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OIT:では、この映画の撮影監督との仕事はどうでしたか?
FFC:いつもとかわらないよ。自分のコンセプトを話し、どんなスタイルを求めているかを説明する。ロケに行く時には車の中で話すのにいい機会だから、そこでたくさん話ができる。もちろん、性格が合うかどうかは大事さ。自分のやりたいようにやる人じゃ困るからね。共有して、いいコラボレーションができる人がいいね。それは撮影監督だけじゃなく、アート・ディレクター、作曲家も、映画で一緒にやる人たちみんなとのコラボレーションだからね。ある意味、いいギブ&テイクを期待するわけだね。
OIT:では、いま現在作業しているという大きな映画について教えてもらえますか?
FFC:いまは脚本を書いていて、何を書いているか誰にも教えないというプレッシャーというのが必要だから、書いている段階から話すのはむずかしいんだよね。いろんな時代を通して繋がっていく物語だ。1920年代、30年代、50年代と、自分の生きてきた時代に共通するテーマを見つけた時の感覚だね。そして自分が今生きている現在とね。
OIT:いつ完成させられそうですか?
FFC:公開までこぎ着けられるかも分からないよ。いま書いている段階だけど、そもそも資金が集められるかも分からない。だからその間にまだ3、4本、いや、3、4年はあるかもしれないね。
OIT:ということはその間にまた小さなインディペンデントの作品が入るかもしれないですか?
FFC:いやいや、もう小さな映画は撮らないよ。まあ、今のところはね。
OIT:ではなぜこの大きな映画を撮りたいという欲求に駆られたのか教えてもらえますか?
FFC:小さな映画を3本やったことで十分に学ぶことができたと思った。そして大きな映画を撮る準備ができたという気がしたんだ。
OIT:期が熟したということですね。
FFC:まあ、小さな規模でやるべきことはやったと思うし、そろそろもう少し野心的なものに挑戦してもいい頃合いという気がしたんだ。人は小さな映画にあまり興味を持ってくれないものだ。見つけづらいというのか。そして人が興味を持って見てくれるような規模の映画を撮ってもいい頃だと思ったんだ。
OIT:ここであなたが興味を持ってきた作家たち、文学作品について聞いてもいいですか?
FFC:うちの兄貴(オーガスト・コッポラ/作家、大学教授)が文学にとても興味があったから。彼に与えられた読み物から始まり、今に続いているという感じだ。たとえば、フランスの小説家たちは好きだ。フローベールとか。ロシアの小説家も好きだ。世界中に素晴らしい小説家たちがいて、ずっとそういう作品を好んで読んでいるよ。
OIT:では、最後に気になることをひとつ。あなたが監督した『オン・ザ・ロード(路上)』も見たかったですけど、あれはどうなったのでしょう。
FFC:ああ(笑)、『オン・ザ・ロード』はただ、正直に言うと、自分でもどう撮ったらいいのか分からなかったんだよ。脚本を読んで、自分にどう撮れるのかさっぱり見えてこなかったんだ。
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