OUTSIDE IN TOKYO
ANDO SAKURA INTERVIEW

安藤サクラ『トルソ』インタヴュー

4. 今週のサクラちゃん、また先週と違うね、とか言われてました

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OIT:渡辺真起子さんが演じた姉は感覚的に理解できますか?
A:理解できるかと言えば理解できるし、それを見て気持ちいいかと言われればぜんぜん気持ちよくないし。あの妹もうざったいし。でもやっぱり、理解できると言ったら理解できますね。それはトルソとの関係ということではなくて、一人でいる女性として。変に頑固な部分とか。話だけ聞いていると、嫌悪感を抱くこともあって。例えば、トルソと女の関係とか、そういうところだけ聞いたら、なんだかちょっと気持ち悪かったり、気持ち悪い映像になったりするのかなって思った。でも出来上がった映画はもう本当に美しかった。それはやっぱり真起子さんがヒロコで、山崎さんが撮ったから、私もそう思えるんだろうし、すごいなと思いました。

OIT:現在、立て続けに公開作品が続いていますけど、自分にフォーカスが当たっている実感はあるんですか?
A:うーん、ぜんぜんよくわかんないですね。

OIT:仕事の依頼が増えていたり?
A:(笑)ぜんぜん!! 私、暇ですよ!だって考えてみたら、この映画は10日間で撮ってるじゃないですか。いま、今度公開される『サイタマのラッパー2〜女子ラッパー☆傷だらけのライム〜』も、すごくのんびりと、2週間弱で撮ったし。それを365日引く、その日数だと…(笑)。

OIT:ある意味、効率いいですね。
A:だからぜんぜんよく分からないですね。だって、バイトしてた時の方が忙しかったし、お金もあった気がする(笑)。

OIT:では効率いいとも言えないですね(笑)。世の中的には、あっ、これも出てる、あれも出てるって印象になりますけど。
A:それはすごくありがたいです。とってもありがたいです(笑)。すごく感謝してます!!

OIT:でも取材を受けることが増えたりで、いやになったりしますか?
A:いや、ぜんぜん!ただ自信はないです。しゃべっても、自分の言葉に自信が持てないというか、言葉が上手に出てこないんですよ。変な話、結構つかえちゃうし、得意じゃないし、すごく怖い。でもとても感謝してます!

OIT:自分が映像として、映画に出たり、雑誌やテレビに出たりするのを客観的に見るのはどういう気分ですか?
A:最初は見ることに抵抗がありました。たまにCMのオーディションに受かってCMに出ると、「あー、出てる、出てる!」って、お母さんと(騒いで)。「すごい、すごい!」ってことはあります。「あ、芸能人みたいじゃん」って(笑)。

OIT:街で声をかけられたり?
A:一回もない!!

OIT:それは逆にいいじゃないですか。だって外に自由に出られなくなる人もいるみたいですし。
A:あっ、それはないです、私の場合。パジャマで外に出ちゃうし、別に何でも大丈夫。どっちかと言ったら、それよりも、「安藤サクラで〜す」みたいな方が恥ずかしい。写真はすぐ変な顔しちゃうし。

OIT:映画によってぜんぜん雰囲気も違いますよね。
A:そうですか?それはちっちゃい時から、習い事をしていても、今週のサクラちゃん、また先週と違うね、とか言われてました。だからすぐに、いろんなことが顔に出ちゃうのかもしれない(笑)。

OIT:『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』でもまたぜんぜん違いますものね。
A:あれは体格も違いますし(笑)。

OIT:じゃ、役柄を意識して?
A:監督から「太ってくれ」と言われて太りました。だから『サイタマのラッパー2〜』とか、その時期に撮ってた作品も太っちゃったんですけど。

OIT:じゃ、不可抗力だ?
A:(笑)

OIT:でもその時だから体現できることがありますもんね。
A:だから最近、痩せたねってみんなに言われて、「あー、痩せたのかなー」って。前が太ってただけなんですけどね(笑)。

OIT:背もそんなに高くないですもんね。でもスクリーンで見ると大きく見えるんですよね。
A:それは言われます。よく「岩のような女って聞いてたけど、意外とちっちゃいんですね」って言われる(笑)。でも、今はみんなが顔ちっちゃいし、細いし、目がでっかいし。そんな子がいっぱいいる中で、どんどん私のでかさが目立ってくる(笑)。だから、それもあると思いますけど。

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