YCAM10周年記念祭「架空の映画音楽の為の映像コンペティション」

2013年11月に10周年を迎える山口情報芸術センターYCAMが、10周年記念祭のプログラムの一つとして、「架空の映画の為に作曲された映画音楽」と題された公募展示を行う。公募の募集テーマは「音楽から始まる映画/映像」。従来「映画」において、"音楽"は"映像"に従属するものと位置づけられてきたが、ゴダールの「ソニマージュ」以来、その古典的な位相は大きく様変わりしている。この公募展示も、そうした流れにある映像表現のひとつと見ることが出来るかもしれないが、本企画がユニークなのは、最初に、3名の作曲家による「架空の映画の為に作曲された映画音楽」の楽曲があり、さらにそれを解釈をして映像を作る、という二重にメタフィジカルなお題が与えられているところだ。
三輪眞弘、上野耕路、青葉市子の提供している楽曲もまだ見ぬ「架空の映画の為に作曲された映画音楽の為に作られた映画/映像」への欲望を刺激するものになっている。応募された作品に対して、坂本龍一、樋口泰人、岡本美津子、真利子哲也、辻川幸一郎といった、興味深い顔ぶれの審査員たちが、何をどのように見て、何を語るのか、祝祭的な気分で待ち望みたい公募展の登場である。
募集テーマ 音楽から始まる映画/映像
映画や映像と共にあり、その演出に効果的に同期していく映画音楽。その多くは、存在する映画に合わせてつけられる映画音楽ですが、一方で実在しない架空の映画の為に作曲された映画音楽も存在します。音楽家が、あるイメージを持って作曲した、その実在しない映画の為の音楽に、映像をつけていくとしたら、どのような解釈で作品が出来上がるのでしょうか。そしてそれは、映像/映画と音楽の関係性も含め、改めて映画音楽とは何かを考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。 この度、3名の作曲家に「架空の映画の為に作曲された映画音楽」の作曲を委嘱し、その音楽から想像される映像をつけた映画/映像をジャンル問わず、広く募集します。選出された作品はYCAMや市内各所にて上映されます。 |
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楽曲提供者
三輪眞弘、上野耕路、青葉市子
審査員
坂本龍一(音楽家)
樋口泰人(boid主宰/映画批評)
岡本美津子(プロデューサー/
東京藝術大学映像研究科アニメーション専攻教授)
辻川幸一郎(映像作家)
真利子哲也(映画監督)
阿部一直(山口情報芸術センター [YCAM] 副館長/
チーフキュレーター/アーティスティックディレクター)
応募受付期間
2013年4月15日(月) ― 30日(火)
結果発表
2013年7月1日(月)
展示期間
10周年記念祭会期中:2013年7月6日(土) ― 9月1日(日)
/ 11月1日(金) ― 12月1日(日)
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