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(上原輝樹) |
2019.11.19 update |
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上映プログラム |
![]() | 『冷たい水』(L'Eau froide) 1994年/92分/カラー/デジタル(リマスター版) 出演:ヴィルジニー・ルドワイヤン、シプリアン・フーケ、ラズロ・サボ、ジャン=ピエール・サルサン 1972年の冬のある日。日常のすべてに鬱屈を抱える少女が同級生の少年を連れ、森の奥へ逃げ出す。ジャニス、CCR、アリス・クーパーなど、当時のアメリカン・ロックの響きが少年・少女たちの躍動や焦燥感と分かちがたく結びついている希有な映画。 「それまで使ったことがない16ミリの超軽量キャメラを使用し、低予算、短期間で、まるでアンダーグランド映画を撮っているようで、70年代の雰囲気が自ずと甦ってきた。脚本は書いたものの、目の前に見えるもの、場所、シチュエーションに導かれて撮影した。それ以降の僕の映画作りの『自由』の鍵となるものを本作で見出した。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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『イルマ・ヴェップ』(Irma Vep) 1996年/98分/カラー/デジタル(リマスター版) 出演:マギー・チャン、ジャン=ピエール・レオー、ナタリー・リシャール 現実とファンタジー、変遷する都市、映画の歴史......。引き裂かれ、揺れ動き、混沌とした場所を一人ボンテージに身を包んで徘徊するマギー・チャン。魔法のようなドキュメンタリーであり、血が滴り落ちるフィクションでもあるアサイヤスの代表作。イルマ・ヴェップ(Irma Vep)"とは、ルイ・フイヤード監督の連続活劇「吸血ギャング団」(1912)で活躍する女盗賊の名前(同作の原題"Les vampires"の綴り変え)で、オリジナルでは伝説的な女優ミュジドラが演じた。 「マギーは、物語の中のマギーと自分を重ねあわせたいと望み、自分自身をこの映画の中のシチュエーションに置き、本能的にその状況に応じることを望んだ。自分の役が作り上げられていくにしたがって、自分自身に驚くこと、驚かされることを受け入れていった。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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『8月の終わり、9月の初め』(Fin août, début septembre) 1998年/112分/カラー/デジタル(リマスター版) 出演:フランソワ・クルーゼ、マチュー・アマルリック、ヴィルジニー・ルドワイヤン、ジャンヌ・バリバール 編集者のガブリエルは、長年付き合ったジェニーと別れ、アンヌと付き合い始める。そんな時、敬愛している友人の小説家が病で倒れる......。親しい者の死を前に、生き残った者たちは、それぞれどのようにその死を受け止め、新たな人生を生きていくか模索する。 「現在において、絵画における印象派のような映画への道、方法を探していた。日常生活とアートの実践が同じひとつのものであり、互いが淀みなく流れ、循環し合っていくような道を。そしてマチュー・アマルリックやジャンヌ・バリバールという、ヌーヴェルヴァーグの偉大な俳優たちが持っていた現代性、知性、自然さを兼ね備えた存在と出会い、映画が始動し始めた。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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『感傷的な運命』(Les Destinées sentimentales) 2000年/180分/カラー/35ミリ 出演:エマニュエル・ベアール、シャルル・ベルリング、イザベル・ユペール、ジュリー・ドパルデュー 舞台は20世紀初頭。変質と軋轢に満ちた激動の時代、ジャンとポーリーヌが晒される運命を描き出すアサイヤスの強いまなざしは、確実に過去ではなく現在に向けられている。多くのものが変わり、失われていくなかで、芸術、映画が存在しなければいけない必要、3時間におよぶ現在に根ざした逡巡。 「私の心をつねに揺さぶってきたのは、時の移ろい、その中で人間関係がどのように生まれ、壊れるのか、そしてどのように世界が変化していくのか、そしてそこにいる者たちがどのように変化し、物事が消滅していくのかということだ。人生とは、それに価値のあるかないかとは別に、計り知れないほどの回り道を経て、自分自身へと立ち返る道のりだろう。そして3時間という時間は、自分から離れ、そしてそこに戻るためにはまだあまりにも短いだろう。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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『デーモンラヴァー』(Demonlover) 2002年/フランス/120分/カラー/デジタル(リマスター版) 出演:コニー・ニールセン、シャルル・ベルリング、クロエ・セヴィニー、ジーナ・ガーション 現代の大都市の風景、インターネット、バーチャルなポルノ、ソニックユースのノイズ、企業社会の闇。この作品の無国籍的な空間に命を吹き込むのは、紛れなくアサイヤスが映画に対して希求する「リスク」である。女主人公ディアーヌ(コニー・ニールセン)が魅了られ、取り込まれていった炎のように、それは美しい。 「抽象的でコンセプチュアルなアイディアからスタートしたが、作品自体はもっと身体的で、具現化された作品になってほしいと願った。だから脚本の思弁的側面に逆らって、直接的、正面的なやり方で撮ることを望んだ。僕にとって映画を作ることは、水の中に身を投じること、目の前のリスクを冒すことだ。映画におけるジャクソン・ポラック流の「アクション・ペインティング」的側面が好きだ。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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『アクトレス〜女たちの舞台〜』(Sils Maria) 2014年/フランス/124分/カラー/デジタル 出演:ジュリエット・ビノッシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツ ひとりの女優の人生を決定づけた演出家の死。彼女はかつてその演出家の戯曲でひとりの若手女優を演じた。そして彼女はふたたび、その戯曲を、自分が演じたその女優を見つめる年上の女優役で演じることに。女優は女優として生きようとすればするほど現実と演劇とが混じり合い、それに寄り添うように映画自体も、主人公の現実と、彼女が演じているフィクションと、彼女の現在と過去との境界線をあいまいにしていく。 「1920年にアルノルド・フランクが撮った素晴らしいシルス・マリアについてのドキュメンタリーを見た。19世紀末のヨーロッパの芸術、哲学の歴史と深く結びついているこの山間、そしてそこにかかる雲はフランクやニーチェを見ていたのと同じように自分を見ている、突然そうした目が眩むような考えにとらわれ、風景の中に歴史が見え、そしてその風景がひとりの登場人物へと生成していった。」(オリヴィエ・アサイヤス) |
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先行特別上映『冬時間のパリ』(Doubles vies) 2018年/フランス/107分/カラー/デジタル 出演:ジュリエット・ビノシュ、 ギョーム・カネ 、ヴァンサン・マケーニュ、パスカル・グレゴリー 冬のパリを背景に、もつれた2組の男女の愛の行方や幸せを模索していく姿を、洗練された会話やユーモアとともに描いた恋愛ドラマ。編集者のアランは、押し寄せる電子書籍ブームの時代に順応しようと奮闘していた。そんな中、作家で友人のレオナールから新作の相談を持ちかけられるが......。 「モデルとなった作品はロメールの『木と市長と文化会館』、そしてサッシャ・ギトリの映画だ。世界の変化に、準備するまもなく動かされ、影響されていく、そのことを映画で描こうとするとき、そうした理念以上に僕にとって最も関心のある対象である人間たち、それを演じる俳優たちの躍動感、緊張感、エネルギーをとらえるために、90年代に用いていた16ミリで再び撮影した。」(オリヴィエ・アサイヤス) 配給:トランスフォーマー (c)CG CINEMA/ARTE FRANCECINEMA/VORTEX SUTRA/PLAYTIME 12月20日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショーロードショー 公式サイト:http://www.transformer.co.jp/m/Fuyujikan_Paris/ |
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