イエジー・スコリモフスキ'60年代傑作選


17ぶりの新作『アンナと過ごした4日間』の公開と観客の熱狂的な反応、東京国際映画祭TIFFでの「60年代傑作選」の上映、そして2度に渡る監督の来日は、2009年をスコリモフスキYEARとして映画ファンに強烈に印象づけた。
そして、今年、昨年のTIFFでチケットが即刻完売となり、スクリーンで見ることの難しかった「60年代傑作選」が2週間限定で再びスクリーンに甦る。
ブラジルの"シネマ・ノーヴォ"の生きる伝説ネルソン・ペレイラ・ドス・サントスが来日し、特集上映が行なわれるのとほぼ時を同じくして、ポーランドの"ヌーヴェル・ヴァーグ"と呼ばれたスコリモフスキの60年代の作品を体験出来る映画都市は、世界広しといえども、21世紀の東京以外にないのでは?
2010.5.21 update




 




5月29日(土)~6月11日(金)
会場:渋谷シアター・イメージフォーラム
前売券:1回券¥1,200/2回券¥2,000 チケットぴあPコード 461-807
当日券:一般¥1,500/学生¥1,200/シニア・会員¥1,000(全て税込)
http://www.eiganokuni.com/

配給:紀伊國屋書店、マーメイドフィルム
宣伝:VALERIA
配給協力:(社)コミュニティシネマセンター

※前売券はチケットぴあのみの取扱いになります。 
上映スケジュール
5月29日(土)-6月4日(金)
13:00
身分証明書(75分)
15:00
不戦勝(74分)
17:00
バリエラ(81分)
19:00
手を挙げろ! (80分)
6月5日(土)-11日(金)
13:00
バリエラ(81分)
15:00
手を挙げろ! (80分)
17:00
身分証明書(75分)
19:00
不戦勝(74分)

※4作品ともデジタル上映です。
作品ラインナップ
(C)STUDIO OKO
『身分証明書』
IDENTIFICATION MARKD:NONE
1964年/ポーランド/モノクロ/75分

スコリモフスキが監督・脚本・主演の1人3役をこなした長編デビュー作。あてもなく街をさまよう青年の屈折した内面を詩情あふれる映像と大胆なカメラワークで描いた作品。監督は自身が演じた主人公アンジェイを次作にも登場させる。
(C)STUDIO OKO
『不戦勝』
WALKOVER
1965年/ポーランド/モノクロ/74分

前作「身分証明書」から6年後のアンジェイを描いた第2作。アマチュア・ボクサーをしながら不安定な生活をおくるアンジェイはある街で若い女と出会う。手持ちカメラによる長廻し撮影の見事さ、ボクシング試合の迫力等、2本目にして成熟した作家の力量を感じさせる逸品。
(C)STUDIO OKO
『バリエラ』
BARRIER
1966年/ポーランド/モノクロ/81分

戦後ポーランド社会の抱える世代間の「障壁」(原題)を象徴的なスタイルで描いた作品。モノクロ映像の信じがたい美しさ、意表を突いた画面構成等、超現実的な場面の数々が見る者に衝撃を与えるカルト的傑作!スコリモフスキの名を一躍世界にとどろかせた1本である。
(C)STUDIO OKO
『手を挙げろ!』
HANDS UP!
1967年/ポーランド/モノクロ/80分

スコリモフスキが三度、主人公アンジェイ役を演じた"アンジェイもの"3部作の最終篇。劇中スターリンの肖像をあまりにも強烈な映像美で表現し、公開時に上映禁止となったいわくつきの作品。以後、スコリモフスキは国外で活動することになる。


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