(上原輝樹) |
2016.1.8 update |
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©Kick the Machine Films |
『真昼の不思議な物体』(Mysterious Object at Noon) タイ/2000年/モノクロ/35mm/83分 山形国際ドキュメンタリー映画祭インターナショナル・コンペティション優秀賞&NETPAC特別賞受賞 全州国際映画祭グランプリ受賞 タイ北部の村で行商人の女性が、撮影クルーに促され、一つの架空の物語を語り始める。その続きを象使いの少年たち、伝統演劇の劇団員たちなど、様々な人々がリレー形式で即興的に語り継ぎ、物語は二転、三転しながら思わぬ方向に進んでいく......。驚くほどの自由なイマジネーションと同時に緻密に考えられた構成で、世界を仰天させた記念すべき長編初監督作品。 |
©Kick the Machine Films |
『ブリスフリー・ユアーズ』(Blissfully Yours) タイ/2002年/カラー/35mm/125分 カンヌ国際映画祭ある視点賞 東京フィルメックス映画祭最優秀作品賞 テサロニキ映画祭グランプリ ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭監督賞&国際批評家連盟賞ほか ミャンマーからやって来た不法労働者のミン、そのガールフレンドの若い女性ルン、ミンを何かと気づかう中年女性オーン。ミンとルンは森の中をさまよいながらひと時を一緒に過ごす、偶然同じ時に不倫相手と森に入ったオーンは姿を消した相手の男を探すうちにミンとルンと遭遇する...。ジャン・ルノワール監督の不朽の名作『ピクニック』にもたとえられた至福の映画。 |
©Kick the Machine Films |
『トロピカル・マラディ』(Tropical Malady) タイ、フランス、イタリア、ドイツ/2004年/カラー/35mm/118分 カンヌ国際映画祭審査員賞 東京フィルメックス映画祭最優秀作品賞 サンパウロ国際映画祭批評家賞 カイエ・ドゥ・シネマ2004年ベスト1ほか 愛し合う二人の青年の日常がみずみずしく描かれる前半から、一転、不穏な空気に包まれる後半。冒頭には日本の作家、中島敦の「山月記」の一節が引用され、アピチャッポン作品を貫く重要な要素の一つである"変容"が最も顕著に表現されている。観客に森の中に迷い込んだかのような感覚を与える撮影と音響は圧巻。カイエ誌ベスト1にも輝いた傑作。 |
©Kick the Machine Films |
『ブンミおじさんの森』(Uncle Boonmee Who Can Recall Hiss Past Lives) イギリス、タイ、ドイツ、フランス、スペイン/2010年/カラー/35mm/114分 カンヌ国際映画祭パルムドール アジア・フィルム・アワード最優秀作品賞 カイエ・ドゥ・シネマ2010年ベスト1ほか 腎臓の病に冒され、死を間近にしたブンミは、妻の妹ジェンをタイ東北部の自分の農園に呼び寄せる。そこに19年前に亡くなった妻が現れ、数年前に行方不明になった息子も姿を変えて現れる。やがて、ブンミは愛するものたちとともに森に入っていく...。美しく斬新なイマジネーションで世界に驚きを与えた、カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞作。(シネマライズ提供) |
ⓒ Apichatpong Weerasethakul. Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE. |
アートプログラム〈中・短編集〉 『国家』(The Anthem) 2006年/5分 映画の前に国歌が流れるタイの映画館の慣習から着想 『Worldly Desires』 2005年/42分32秒 韓国チョンジュ映画祭の企画『三人三色』で制作 『エメラルド』(Emerald) 2007年/11分 閉館してしまったバンコクのエメラルド・ホテル、その場所の記録と記憶 『My Mother's Garden』 2007年/6分42秒 ある宝石コレクションに、母の庭のイメージを重ねて撮影 『ヴァンパイア』(Vampire) 2008年/19分 "旅"をテーマにした映像作品を依頼され、自ら出かけたタイとミャンマーの国境付近にはヴァンパイア鳥の伝承があり... 『ナブアの亡霊』(Phantoms of Nabua) 2009年/10分43秒 プリミティブ」プロジェクト(09)のスピンオフ企画 『木を丸ごと飲み込んだ男』(A Man Who Ate an Entire Tree) 2010年/9分 タイの野生林で伐採を始めた男は、やがて、自然のドラッグ作用で自分をコントロールできない状態に... |
© 2006 Kick the Machine Films |
『世紀の光』(SYNDROMES AND A CENTURY) タイ、フランス、オーストリア/2006年/カラー/DCP/105分 ヴェネチア国際映画祭公式出品 ドーヴィル・アジア映画祭グランプリ フリプール国際映画祭スペシャル・メンションほか ファンの間で特に人気が高いにも関わらず、日本での上映が難しかった2006年作を待望のロードショー!映画は2つのパートに分かれ、前半は地方の緑豊かな病院、後半は近代的な白い病院が舞台。登場人物の多くも重なり、医師の恋の芽生えなどのエピソードは2つのパートで反復され、「えっ、これは夢?」と奇妙な感覚に誘われる。タイの天才が贈る"微笑み"と"驚き"の傑作。 |
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