OUTSIDE IN TOKYO
Peter Landesman INTERVIEW

ピーター・ランデズマン『ザ・シークレットマン』インタヴュー

5. 始めは、トム・ハンクスがマーク・フェルトを演じるということで企画が走り出した

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OIT:そこは比較が難しいところですよ、どちらも悪いというか。ところで、今のお話ですと、監督は直接マーク・フェルトと話をしていたっていうことですか?
ピーター・ランデズマン:彼が亡くなる前にね。

OIT:記者時代に?
ピーター・ランデズマン:2005年に、ディープ・スロート=マーク・フェルトという事実が明るみに出たわけだけど、その直後に、もうこの企画は走り出していた。その頃はまだ少しジャーナリズムを続けていたけれど、もう映画の方に転向していたんだ。その時に脚本を書いてくれっていうことで白羽の矢が立って、その機会を貰った。製作はユニバーサル・スタジオで、トム・ハンクスがマーク・フェルトを演じるっていうことで企画は走り出した。当初は監督ではなくて、脚本家として起用されたんだけど、その当時からこの企画は動いてたんだ。

OIT:トム・ハンクスはスピルバーグの『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』(17)でメリル・ストリープと共演していますが、あれもまさにワシントン・ポストの話ですね。これもやはり、あの狂人をなんとかしないといけないと、多くのアメリカの映画人が考えていることの繋がりでこういう映画が作られているという風に考えられると思いますが、どう思われますか?
ピーター・ランデズマン:僕の『ザ・シークレットマン』の場合は、たまたまなんだ。この作品は、『コンカッション』の次はこれをやりたいっていうことで、もう10年前から手掛けているわけだから。公開時期が色々なホワイトハウスの騒動と重なったのは、本当に偶然だ。スピルバーグの『ペンタゴン・ペーパーズ』は、元々他の作品をやるつもりだったところを、危機感を感じて急遽これを優先して撮ったということだから、その流れにあると言えるね。

OIT:監督の次の作品のプロジェクトはどのようなものになるのでしょう?
ピーター・ランデズマン:今2本手がけていて、ひとつは『The Last Battle』という作品で、第二次大戦でヒトラーが自殺をした直後の、終戦地の欧州で繰り広げられた戦いを描いている、とてもいい話なんだ。もう一つは『The Mission』という作品で、コロンビア革命軍に誘拐されたアメリカ人を救出する救出劇だ、二つの作品を同時に手掛けているという感じだね。



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